構造化データでマークアップした情報はアクセス可能でなければならない
ユーザーのクチコミ(レビュー)の投稿や5段階評価を構造化データでマークアップする場合、その(マークアップの)対象のクチコミや評価はブラウザで閲覧できる状態にしなければならない。検索結果画面にリッチスニペットとして評価情報を表示しているにも関わらずリンク先のページで該当情報がないのであれば、検索利用者や訪問者をだましていることに等しいからだ。これは Google の構造化データマークアップに関するガイドラインにも明記されており、違反した場合は手動対策(Manual Action)が行われ、該当サイトのリッチスニペットが検索結果に一切表示されなくなる。
Make sure the reviews and ratings you mark up are readily available to users from the marked-up page. It should be immediately obvious to users that the page has review or ratings content. [...] Review and rating markup should be used to provide review and/or rating information about a specific item, not about a category or a list of items. For example, “hotels in Madrid”, “summer dresses”, or “cake recipes” are not specific items. See also our structured data policies for multiple entities on the same page. [Review-specific usage guidelines and policies, Google Developers]
Spammy structured markup - Markup on some pages on this site appears to use techniques such as marking up content that is invisible to users, marking up irrelevant or misleading content, and/or other manipulative behavior that violates Google's Rich Snippet Quality guidelines [Email from Google, as of December 2014]
WordPress プラグインが原因によるガイドライン違反が相次ぐ
リッチスニペットが導入されて以後、microdata や RDFa、JSON-LD の理解不足によるものと推定される間違ったマークアップから、単なる記事ページに押された投票数(voting)をそのまま5段階評価扱いでマークアップしているような(おそらくクリック率を上昇させたいのだろう)故意のケースまでさまざまだが、年明けに一部のウェブマスターの間で話題になった事例が WordPress のプラグインに起因するマークアップだ。
To: Webmaster of http://*****,Google has detected structured markup on some of your pages that we believe violates our structured data guidelines. Because incorrect information lowers the quality of search results for users, rich snippets will not appear in Google Search results for pages with incorrect structured data markup. This manual spam action has been applied to *****/. We suggest you update the incorrect structured data and file a reconsideration request once you have fixed your site. After we determine that you have complied with our guidelines, we will remove this manual action. [Email from Google, as of January 2016]
Webmaster Central Help Forum で複数のウェブマスターが報告している(例1 例2)が、いずれも Google Search Console 宛に手動対策の通知が届いたという。
問題のプラグインの更新と再審査リクエスト
報告しているウェブマスターの間で共通しているのは、レシピではないコンテンツにレシピの構造化のマークアップを施していることと、来訪者が閲覧できないレビューや5段階評価をマークアップしていることの2点だ。
問題のプラグインは、WP-Ultimate Recipe、Ziplist、Yummly、EasyRecipe Plus の4つが報告されている。これら WordPress のプラグインの動作がガイドラインに準拠していないため、違反したマークアップがされてしまったとのことだ。
WP-Ultimate Recipe と Yummly についてはすでに著者が修正版を公開しているため、プラグインを最新版にアップデートすることで回避できる。Ziplist は既に開発が停止しているが、オプション画面で評価を非表示設定にすることでガイドライン違反の問題は解消可能だ。EasyRecipe Plus も同様にオプションで機能を無効にすることができる。
もしも Google から上記プラグインを理由としてリッチスニペットが非表示になっている場合は、プラグインを最新版にアップデートする、あるいは構造化データに関連する機能を無効にしたうえで、Google に再審査リクエストを送ることだ。
また、Google は構造化データテストツールを提供しているので、活用するといいだろう。
Google 構造化データテストツール
https://developers.google.com/structured-data/testing-tool/
Structured Data - Rich Snippets
https://developers.google.com/structured-data/rich-snippets/?hl=en&rd=1
cf.