SEOを実施する目的は、Webサイトに設定した目標を達成するためのマーケティング手段の1つに過ぎません。あなたの実施したSEOは、”検索エンジンを通じて見込み客を誘導すると共に、円滑に期待するアクション(=資料請求や購買など)を促す仕組みを構築できているだろうか - このようにマーケティングの側面から効果的に機能しているかどうかに常に注意を払う必要があります。有効に機能していないということは、SEMを実施しているのに目標は達成できていないことを意味するからです。
しかし現実には、ターゲットとしたキーワードで何番目に表示されているのか、あるいはSEO導入前と導入後でアクセス数がどれだけ増加したのか、といった目に見えやすい指標を用いてしか判断されていないのも事実です。
SEOはよく「上位表示」「アクセス数の増加」といった指標によってその効果の絶大さが語られることが多々ありますが、実はそれはあなたの目標達成においては単なるプロセスにすぎず、それ自体は目的ではないということを認識しなければいけません。その後の話にも目を向けなければならないのです。それにもかかわらず、ターゲットとしたキーワードが何番目に表示されているのか、あるいはSEO導入前と導入後を比較してアクセス数にどれだけの増減があったのか、といった目に見えやすくわかりやすい指標を用いてしか判断されていないのが現状なのです。
最近はROIやコンバージョン率、CPAといった言葉が踊るSEM関連ページも見受けられますが、具体的に「何を、どうするのか」といった点には触れられていません。
では、具体的に何をしなければいけないのか。それは「SERPsであなたのページを見つけたユーザーが、あなたのサイトにてアクションを実行するまで」のプロセスに目を向けろということです。
つまり、検索エンジン経由であなたのサイトを訪れたからといって全員が期待するアクションをあなたのサイト内で取ってくれるわけではありません。様々な理由で、例えば「欲しい情報はこのページにはない」「探している情報に合致するけれども必要十分な情報がない」「ナビゲーションの不備により先に移動できない、どこをクリックすればいいかわからない、ブラウザのバックボタンを押すしかない」「欲しい商品はあるが売り切れている、商品購入手続きが面倒、価格が思ったより高い」などの理由でウェブサイトを立ち去ってしまうユーザーも数多いということです。
とりわけ問題なのは、eコマースサイト構築のノウハウに関する文脈において「サイト内導線を適切に作りましょう」という教えに応じてサイト内導線を作成した”つもり”になっていることです。検索経由であなたのサイトを訪問したユーザーの特殊性を考慮せずに一般的なサイト内導線を作るために、みすみすあなたの商材に興味を持って訪れたユーザーを逃してしまうこともあるのです。
つまり、SEMを通じて目標を達成するためには、検索エンジンを利用しているユーザーの特殊性を踏まえた上で、(1)流入経路の最適化(検索エンジンから、あなたのサイトまで連れてくるまでのサイト外から内へ入る導線)、(2)SEMの特殊性を踏まえたサイト内導線の設計(連れてきたユーザーに期待するアクションを起こさせるまでの、サイト内導線)という2つの導線を設計しなければなりません。
では流入経路の最適化とSEMの特殊性を踏まえたサイト内導線の設計とはどういったものでしょうか。