米FindWhat が三井物産と組んで日本に進出してきますが、Overture と Google の2強で占められた市場で勝算はあるのか?
米FindWhat.com が三井物産を選んだ背景に、三井物産が日本に持つ豊富なパートナーやネットワークにある。三井物産はアフィリエイト会社米Linkshareをパートナーとして持っており、これらの資源を活用してリスティング配信先を開拓していきたい狙いがあると見られる。
しかし日本の有料リスティング配信先は既に Google と Overture によって主要検索ポータルサイトは占められている。米FindWhat.com は米国でも主要な検索ポータルは Overture と Google に抑えられているものの、メタ検索エンジンへのリスティング配信によって3番手の座を守っている。しかし日本には有力なメタ検索エンジンは存在しない。配信をしても媒体としてのメディアが弱いため広告主は集まらず事業として成り立たないだろう。
Yahoo!JAPAN が Overture / Google 2社を採用したようにポータルサイトに対して米FindWhat のリスティングも同時に採用させる「共存型」戦略もあるが、Yahoo!JAPAN の措置は世界的にも例外であり、これは Google / Overture というビッグネームだからこそ成せたことだ。さらに前提としてポータルサイト側にとって1社よりも2社選択した際に少なくとも広告収益は減少しない事も条件になってくる。
中小規模のポータルサイトはまだ残されているものの、情報探索を主としたユーザーが中心のポータルでなければ検索回数及びトラフィックはのびず広告主を集める事はできない。広告主の少ない有料リスティングサービスは無競争のため総じてキーワード単価は下落するが、広告収益も減少するためなおさら大手ポータルに採用される条件が厳しくなるという悪循環に陥ってしまう。
日本のPPC広告は未成熟な市場であること、コンテンツ・ターゲット型広告はまだ市場が生まれていないことを考慮すると、LinkShareネットワークを活用してコンテンツターゲット広告からサービスを開始する可能性もある。
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2004.01.13 追記