日本の検索エンジン相関図です、2004年3月15日版。最新の検索・ポータルの提携関係を図で表してみました。業界動向の解説付きです。
まずは動きの多かったペイパークリック広告検索(PPC広告)から見ていきましょう。
図をご覧頂きたいのですが、今まで Google (アドワーズ広告)と オーバーチュア (スポンサードサーチ)の2つが支配して片隅に LookSmart (サブサイトリスティング)という構図の市場に新たなプレーヤーが登場してきています。4月1日からサービスを開始する、元ルックスマート社長が立ち上げたJリスティング、他ポータルへの広告配信を狙っているアラジン(サーチ・ボード)、そしてサービス開始不明ですが日本参入を表明している FindWhat.com (日本国内でのサービス名称は、LISTOP、三井物産による運営)です。
# 2004.03.17 15:00 追記
LookSmart が新たなリスティング配信先として2ちゃんねるを獲得しました。図表には次回反映させることにします。
ただ、国内サーチトラフィックの大半が Yahoo! と Google に支配され、しかも軒並み多くのポータルは オーバーチュア / Google / ルックスマート いずれか1つ(またはそれ以上)と手を組んで有料リスティング配信を行っているという市場環境の中、果たしていくつのサービスが生き残れるのでしょうか。。成長市場とはいえ、後発組はまず配信契約を奪う必要があり、参入障壁は高いんですよね。現状で有料リスティングを一切掲載していないのは NAVER のみです。
他のリスティングと差別化戦略をとるにしても、(アラジンは画像入りPPCリスティングを作るなど工夫していますが)Jリスティングとルックスマートは明らかにかぶっています。小さなパイを巡っての奪い合いになってしまわないでしょうか。
広告主やユーザーから見れば、選択肢が増えることは歓迎なのですけどね。
次にディレクトリ型検索エンジンを見てみましょう。
まず、2004年1月15日で契約終了した MSN と ルックスマート ですが、リスティング配信の継続(期間未定)を行いました。相関図にもそれを反映させてルックスマートを復活させています。さらに、AAA! CAFE がディレクトリを DMOZ からルックスマートに切り替えました。
Jリスティングのディレクトリが、どこのポータルに採用されることになるか注目です。現在LookSmart を採用しているポータルサイトのどれかがリプレースする可能性は高く、さらに DMOZ を使っているライブドアも興味を示しそうな感じがします。
最後にロボット型検索エンジン。2004年2月18日に Yahoo! Search Technology がリリースされ、Inktomi、AlltheWeb、Altavista も統廃合される公算が高くなっています。相関図内では Inktomi を残していますが、これも Yahoo! Search Technology に置き換えられることになるでしょう。
最近がんばっているのが NAVER です。NAVER は、1つの検索結果画面上に知識検索、イメージ検索、ウェブ検索、BBS検索、動画検索、サウンド検索、サイトガイド(Q&A形式)の全検索結果を表示してくれます。検索ボックスの上につけられている「タブ」はクリックする人がほとんどいない上、1回の検索で全部を表示した方が必要な情報により早くたどり着けるだろうという判断でしょうが、正解だと思います。NAVER は使う人少ないと思いますが、試しに使ってみて下さい(インデックスが古いのが気になりますが)
ロボット型検索エンジン 相関図
ディレクトリ型検索エンジン 相関図
PPC広告 相関図
cf.