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Yahoo! JAPAN、ナチュラル検索優先表示に移行

NIKKEI.NETによると、Yahoo!JAPANが10月からカテゴリ登録結果の優先表示から、独自検索技術YST (Yahoo! Search Technology)を使ったウェブ検索の優先表示に切り替える。カテゴリ登録結果は消滅するわけではなく、検索タブからの切り替えにより表示可能になる。

米Yahoo!は2004年2月より独自に開発した検索技術「Yahoo! Search Technology」を米国で導入、その後世界各国のYahoo!サイトでも順次YSTに切り替えてきた。現在は全てのYahoo!検索はYSTにより運用されており、検索結果もそのナチュラル検索を優先表示してきた。Yahoo!JAPANはYSTこそ採用すれどサイト登録(カテゴリ)を優先表示してきた唯一の例外だった。

ナチュラル検索移行を示す前兆を見せたのは、2005年6月20日にリリースされた、Yahoo! SEARCH (ベータ)だった。検索に特化したこのサイト( http://beta.search.yahoo.co.jp/ ) では既にナチュラル検索が優先表示され、サイト登録の結果を表示するためには検索タブから別途選択するようになっている。さらに8月中旬にはYahoo!JAPANサイトトップの検索ボックス下にYahoo! SEARCHベータへのリンクが設置され、ベータ利用者数の拡大を図っており、今後数ヶ月内にYahoo!がナチュラル検索優先表示に移行するとの見方は確実視されていた。

Yahoo!がナチュラル検索優先表示に移行することで、Yahoo!サーチからのトラフィック誘導におけるサイト検索/ページ検索の比率が大きく変化することは確実だ。仮にYahoo! SEARCHベータで採用されているように完全に(一部カテゴリ表示はされるが)ナチュラル検索に切り替われば、サイト検索/ページ検索の誘導比率は後者がほぼ占める。ページ検索の誘導比率が増加するということはすなわちYahoo! (YST)を意識したSEOが必要となっていることを意味する。今後企業は成果やトラフィック誘導に大きく貢献している重要なキーワードにおいてGoogleだけでなくYahoo!における順位も意識していく必要がある。特に、サイト登録の結果において優位な位置に表示されていたゆえに多大なトラフィック誘導の恩恵を受けていたサイトは、誘導の減少を覚悟しなければならないだろう。

Yahoo! SEARCH ベータ

http://beta.search.yahoo.co.jp/

cf.

[iSRAT] Yahoo!JAPANの検索表示方式変更による影響 (1)

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