米Googleは2009年2月6日、検索利用者の検索結果閲覧行動についてアイトラッキング手法を用いた調査結果を公式ブログで公表した。
アイトラッキングとはユーザの視線(眼球)の動きを読み取り、ユーザが画面のどこを閲覧しているか、どこを注視しているかを科学的に分析することでユーザビリティの問題を発見し、改善につなげるための手法。検索マーケティング業界でもアイトラッキング調査は行われており、検索目的によって閲覧方法やクリック行動に違いがあることが明らかになっている。
Googleのユーザエクスペリエンス調査チームが行ったテストでは、検索利用者はほんの数秒の間で検索結果をざっと見て、無意識にクリックするリンクを決定しているという。次のビデオは実際のユーザの視線移動を記録したものだが、非常に早くスキャン(読み取り)していることがわかる。
米国ではEnquiro Researchが発表したGoogleのアイトラッキング調査で、検索結果の閲覧方法が「F型」(上位3件の検索結果に視線が集中している)であることを示して話題となったが、Googleが公式サイトで結果でもF型となっている。同社は「検索結果の上から下に向かってスキャンし、役立つと思ったリンクをクリックしているが、ほとんどのユーザが上位2件をクリックしている」と今回の試験対象となった検索結果の並び順は満足いくものになっていると説明)ちなみに日本のGoogleの場合はL型とE型)。
2007年5月に開始したユニバーサル検索におけるユーザの視線移動パターンも調査。検索結果中に動画や画像のサムネイルが表示されることで利用者の情報探索行動を阻害する懸念もあったが、アイトラッキング調査の結果では、それらが無関係であればユーザはスキップ(読み飛ばし)していることがわかり、現在のデザインはユーザの優先タスクである情報探索行動の邪魔をしないUIが設計できているようだ。
Eye-tracking studies: more than meets the eye [Google Blog]
http://googleblog.blogspot.com/2009/02/eye-tracking-studies-more-than-meets.html
cf.