米Microsoftは2009年2月24日、新しい実験用の検索サイト「Viveri」を今夏に公開する計画だ。同社のイベント「Microsoft Research TechFest 2009」で明らかにした。
なお、2009年3月4日現在、Microsoft Research Viveriのサイトを訪問すると、かわりにU Rankへの案内リンクが掲載されているが、U Rankは米国外からは利用できない。
ViveriはMicrosoftで開発中の新しい検索技術を実装し、検索体験の改善を試みるための実験サイト。中核の検索技術にはLive Searchのものを使用しているが、TechFestで公開されたデモ画面はUI(ユーザ・インターフェース)が大きく異なる。画面の左側には通常の検索結果リストが表示されているが、右側に別枠でタグクラウドやクエリに関連する画像、さらにショッピングや健康・医療などのバーティカル検索から取得した検索結果を表示している。
Microsoft Researchチーフ・Rick Rashid氏は、検索事業のモデルはGoogleのそれと比較してスケールは小さいが、検索技術はGoogleにキャッチアップできているという。
なお、MicrosoftはTechFestにて「GeoLife 2.0」「Opinion Search」「Renlifang」「Color-Structured Image Search」などの検索技術もあわせて公開した。
GeoLife 2.0はMicrosoft Virtual Earth上でGPSデータを使った地理情報ベースのソーシャルネットワーク。Opinion Searchはホテルやゲーム、レストランなどに利用者レビュー情報を収集・整理することで検索利用者の購買決定を支援する技術。Renlifangは検索対象の人物・物についての情報を数百万のウェブページから抽出・自動要約する技術。Color-Structured Image Searchは色を基準に対象の画像を検索できる技術。たとえば次の例のように、単に花(flower)ではなく、周りに(緑色の)葉が映っている花の写真を探し出すことができる。
Microsoft Research Viveri