米Yahoo!は2009年2月11日、ウェブ検索サービスを構築するためのオープンプラットフォーム「Yahoo! Search BOSS(Build your Own Search Service)」のアップデートを実施した。新たに、SearchMonkeyの構造化データにBOSS APIを通じてアクセス可能になる。
Yahoo! Search BOSSはAPIを通じてサードパーティーが自由にYahoo! Searchのインデックスやランキングアルゴリズムなどの技術を使い、独自の検索サービスを構築するためのプラットフォームで、2008年7月にYahoo!オープン化戦略(Yahoo! Open Strategy)の一環でリリースされた。かつて提供されていたYahoo! Search APIと比較して、利用できるリソースが大幅に拡大されているのが特徴で、すでにhakiaやOneRiot(Me.dium)、Cluuzなど多くの検索開発系ベンチャーに採用されている。
今回のアップデートで、Yahoo! SearchMonkeyが集めた構造化データにBOSS APIを通じてアクセス可能になった。SearchMonkeyはウェブから集めたRDFやマイクロフォーマットなどのセマンティックマークアップ・データを収集して、検索結果ページに表示する情報を自由にカスタマイズ可能にする技術。たとえばイエローページのCitySearchは、お店の外観や利用者のレビュー、住所のほか、地図やレビュー書込へのディープリンクをYahoo! Search検索結果に表示させている。こうした構造化データがBOSS APIユーザにも利用可能になる。
なお、構造化データはそれを作成したサイト運営者とYahoo!との間でフィードのやりとりで共有されているが、近い将来このデータも一般に開放する予定。
また,Yahoo!のインデックスやバックリンク情報が把握できるツール「Site Explorer」が取得したデータを,一部利用可能にするほか,検索結果に表示できるWebサイトの概要を、新機能「Long Abstracts」により、APIリクエストにパラメータを追加することでこれまでの170ワードから300ワードに増やす。
Yahoo!はあわせてBOSSの有料化も発表している。
BOSS Update: Open Monetization, Pricing, Structured Data, and More [Yahoo! Search Blog]
http://ysearchblog.com/2009/02/11/boss-update-open-monetization-pricing-structured-data-and-more/