米Googleは2010年4月20日、Googleマップ上に事務所や店舗の各種情報を無料で掲載できるサービス「Googleローカルビジネスセンター」の名称を、「Googleプレイス」(Google Places)に改名するとともに、新機能の発表を行った。米国の発表にあわせて日本向けの機能も強化された。
ローカルビジネスセンターで提供されていた、営業時間や写真、ビデオの追加、製品情報やクーポンの提供、オーナーによる承認など、訪問者に情報を提示するための各種機能は引き続き提供される。
新たな機能として、第1にサービス提供エリアの指定が可能になる。ピアノの調律や宅配サービスなど、サービス提供範囲が限られるビジネスオーナー向けに、郵便番号や都市名などの住所、店舗所在地からの半径(メートル)によるエリア指定が可能になる。指定した場合、対象エリアのクエリとの組み合わせでキーワードが一致した場合に、ローカル検索結果に情報が掲載される。また、SOHOなど自宅が事業所を兼ねていて一般公開したくないオーナー向けに、拠点を非表示とすることもできる。
2点目に、ビジネスオーナーの集客を支援するサービスとして、検索結果で目立たせることができる「タグ」の購入が可能になった。タグは月額25ドルで提供され、自分の店舗や事務所のリスティングに、黄色いマーカーがつけられる。これは検索結果の表示順位に影響を与えるものではなく、あくまで検索結果画面上で視覚的に目立たせる機能となる。
Googleプレイスの「タグ」機能は、米国ヒューストンのサンノゼのほか、オースチン、アトランタ、ワシントンDCと限られた米国都市でのみ限定されている。順次、シカゴやサンディエゴ、サンフランシスコなど対応都市を拡大していく計画。4月23日時点で日本国内は対象となっていない。
3点目に、店舗内の無料の写真撮影をリクエストすることが可能になった。撮影された写真は、それぞれのプレイスページ(公園、美術館等の文化的施設などの住所や電話番号、地図、画像、レビュー等が一目で見られるように情報をまとめて掲載しているサイトのこと)に掲載される。このサービスは数ヶ月前から実験的にサービスが進められており、日本、オーストラリア、米国で計画されている。グーグル日本法人によると、日本国内のビジネスオーナーからの写真撮影リクエストは、近日中に案内を掲載する予定。
その他、米国と日本それぞれのGoogleプレイスでQRコードの作成(米国)など細かな機能追加やローカライズが行われている。米国で2009年から一部提供されていた、店舗情報の閲覧状況やアクセス件数のデータを掲載するダッシュボードも日本でローカライズが進み、ローカル検索結果でリスティングが表示された回数や、検索キーワードを確認可能になった。検索キーワードは当該ビジネスのエリアの検索行動を反映しているため、全国展開のフランチャイズ店でも地域によってキーワードの傾向の違いがはっきりと出る事例も確認しており、マーケティング活動の参考データとして活用できそうだ。
Introducing Google Places [Google Lat Long Blog]
http://google-latlong.blogspot.com/2010/04/introducing-google-places.html
Show customers where you'll go with Google Places
http://google-latlong.blogspot.com/2010/04/show-customers-where-youll-go-with.html
Google Goes Local with Google Places [Google Press Release]
http://www.google.com/intl/en/press/annc/20100420_googleplaces.html
Advertise with Tags for less than $1 a day Googleプレイス 「タグ」
http://www.google.com/help/tags/#utm_source=/lbc/ads&utm_medium=van&utm_campaign=en&hl=en-US
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