大手オンライン旅行サイトの米Expedia.comのGoogleにおける検索順位が大幅に下落したことが SearchMetricsの調査で明らかになった。ExpediaもGoogleも本件についてコメントしていない。
Patrick Altoft氏がGoogle検索順位の変動に気付いてTwitterに投稿した。Search MetricsのSEO Visibilityレポートを見ると1月12日を境に20%以上の検索露出量低下を確認できる。
Expedia has lost 25% of it's US visibility on @Searchmetrics - do we think it's related to the recent outing? pic.twitter.com/YZEnuJEiw8
— Patrick Altoft (@patrickaltoft) 2014, 1月 20
今回の Expedia の大幅順位下落について、同社が過去に実施したコンテンツを悪用した大規模なリンクビルディングが原因ではないかとの指摘も出ている。先月 Nenad SEO が公開したExpedia のSEOキャンペーンの分析記事によると、同社は順位を上げたいキーワードとリンクを埋め込んだ記事を、ライターなどの第三者を介して多数のサイトやブログに投稿することによりリンクを獲得する施策を実施していた。こうした手法は先日マットカッツ氏が非難したSEO目的のゲストブログや有料リンクに該当し、Googleのウェブマスターガイドラインに明確に違反する行為だ。
こうした状況から、Googleが Expedia.com に手動対策(ペナルティ)を科した可能性もあるが、一方で10月20日から1月5日までの推移を見ても露出量が15%程度低下していることを考慮すると、必ずしもメディアへのゲスト投稿を悪用したリンクスキームが直接の原因ではないとの見方もある。
1月22日時点で、Expedia も Google も本件についてコメントはしていない。もし検索結果の順位下落が長期にわたるようであれば、同社の売上にも影響する可能性がある。Expediaは日本を含む世界31カ国でサービスを展開。傘下に Hotels.com や eLong などを持つ。