米Yahoo!がプライバシー保護を目的に、Google に続いて検索サービスのSSL暗号化を実施する。現時点で米国(yahoo.com)が対象。
米国政府によるインターネットデータの盗聴問題などを受け、米Yahoo!は自社サービス及びネットワーク上に流れるデータの第三者による傍受を阻止し、ユーザーのプライバシーを最優先で守るための方針を示していた。今回、その一貫として検索データを暗号化する。
検索の暗号化は Google が先行して既に実施済み。ただし米Yahoo!は、参照元データそのものをクリック先ウェブページに渡さないため、サイト管理者はあるユーザーが yahoo.com から来訪したのかどうかすら判定できない。Web解析データ上は、直接来訪(Direct)と表示される。Google は検索クエリデータは渡さないが google.com から来訪したことは判定できるが、Yahoo!は yahoo.com の情報すらわからない、これが両者の異なる点だ。Yahoo!はMicrosoft Bing を採用しているが、Bing も同じく検索暗号化の方針を表明し、クエリもBingから来訪したことも相手先ページに渡さないため解析データに表示されなくなる。
米Microsoft もオプションでユーザーにSSL暗号化した検索サービスを提供しており、これで主要検索サービスの全てが検索の暗号化に進むことになる。
- Google:検索暗号化はデフォルト、キーワードは Not Provided、Googleからの来訪者であることは判別できる
- Yahoo!:検索暗号化はデフォルト、キーワードは判別不可、Yahoo!からの来訪者であることも判別不可
- Bing:検索暗号化はオプション、キーワードは判別不可、Bingからの来訪者であることも判別不可
Our Commitment to Protecting Your Information
http://yahoo.tumblr.com/post/67373852814/our-commitment-to-protecting-your-information
Yahoo Makes Secure Search The Default [MarketingLand]
http://marketingland.com/yahoo-makes-secure-search-default-71308
cf.
Microsoft Bing、検索のSSL暗号化を実施へ、ユーザーが任意に選択可
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米NSAが盗聴したり、ISPが検索クエリをインターセプトして広告配信したり、新聞記者がIPアドレスと検索クエリをつきあわせて個人特定したりと、色々とプライバシーが脅かされる昨今ですから、こういう手段に出てくるのは致し方ないと思います。もういっそ、Google Analyticsから参照元データという項目を削除して世界中のマーケターを大混乱に陥れたらどうでしょうか。