米Googleは2014年8月26日、サイト運営者及び開発者向けに公開しているドキュメント「Changing configuration on smartphone websites」(日本語版はスマートフォン サイトの移行ガイドライン)において、リダイレクトに利用する種類を 302 から 301 に変更した。
例えばデスクトップPC版サイトは別個のサイトとして構築したスマホ向けサイトを、レスポンシブウェブデザインに変更する時や、逆にレスポンシブウェブデザインで構築していたサイトをデスクトップPC版とスマホ版に分離するときに、それぞれスマホからデスクトップ向けPCへのリダイレクト、あるいはスマホ向けサイト間のリダイレクトを設定して、ユーザーが本来到達したかったウェブサイトへ誘導すると共に検索エンジンに正しくサイト構造を伝達する必要がある。
Googleは昨年末、ドキュメントを修正してスマホ向けサイトのリダイレクトには 302 リダイレクトを推奨する趣旨の記述に変更したものの、なぜ(ほぼ全てのケースで 301リダイレクトで事足りるのに)スマホ向けのみ 302リダイレクトと明示しているのかについて理由が示されていなかった。
302リダイレクトと明記されていたことに一部のSEO専門家が疑問を持っていたのは次のような理由からだ。SEOや検索エンジンへの対応を検討した場合、302 リダイレクトを明示的に選択しなければならないケースは存在しない、つまり転送を必要とするなら 301 を選択しておけば間違いがない。にもかかわらず、なぜスマホ向けにおいて、わざわざ 302 リダイレクトを選択しなければならないのか -- この点が謎だったわけだ。
しかし今回のドキュメント更新により 301 または 302 による転送と修正されたことにより、サイト運営者は URL間で転送が必要になった時は転送種類を悩むことなく 301 にすればよく、手順をシンプルにすることが可能となった。
Changing configuration on smartphone websites
https://developers.google.com/webmasters/smartphone-sites/change-configuration
※ 英語版のみ2014年8月26日付けで更新。日本語版は9月8日16時(米国時間)時点で旧版のまま
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301(永久移転)と302(一時移転)は意味が違うのですが、世の中の多くのサイト運営者が両者の意味を十分に理解せずに間違った設定を行うことが多かったのです。だから Google も Bing も、(そういう間違いが多いことを前提として)302リダイレクトが設定されていても自動的に 301として処理をしています。そういう変遷があるにもかかわらず、なぜスマホのところだけ 302 を選ばせるのか、なぜこんな(サイト運営者にとっての)処理を複雑化させるのか私は意味がわからなかったのですが(面倒くさいことするなよGoogle!)、結局半年以上経過して 301 に戻ってきたわけで、よかったよかった、という感じです。