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米Google、自然言語検索を強化、より複雑な疑問文クエリに対応

米Google は2015年11月16日、自然言語検索を強化したことを公式ブログで発表した。同社は2008年に音声検索を、2012年に Knowledge Graph(ナレッジグラフ)をリリースし、「自動車」や「バラク・オバマ」「東京タワー」といった、単語に対して事実を検索結果に表示するという単純な質問に答えることが可能だったが、それをさらに推し進める。Googleアプリ で利用できる。

同社は例として「最上級を問うクエリ」「時間に基づくクエリ」「複雑なクエリ」の3つを上げている。最上級は、たとえば「テキサス州で最大の都市は?」「マーベリックスでもっとも背の高い選手は?」といった類の質問に対して適切な回答を検索結果に表示できるようになった。時間に基づくクエリは、たとえば「1980年の東京の人口は?」「2013年のロイヤルズのロースターは?」といった類の、特定の時間や時期についての質問を指す。最後の複雑なクエリとは、「バーニー・サンダースが生まれた時の米国の人口は?」「エンジェルスがワールドシリーズを制覇した時の米国大統領は?」といった、検索意図を理解するためにクエリ内の複数の物事や事実を把握してそれを関連付ける必要のあるクエリを指す。

Googleアプリ

http://www.google.com/search/about/

The Google app now understands you a little better—complex questions welcome

http://insidesearch.blogspot.jp/2015/11/the-google-app-now-understands-you.html

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音声検索はクエリ数が多くなる傾向、Microsoft

マイクロソフトによると、音声検索はテキスト検索(検索窓にキーワードを入れて検索する従来の方式のこと)と比べて検索あたりのクエリ数が多い傾向があるそうです。モバイル端末で利用されることが多い音声検索は、「誰」「何」「どこ」いつ」「どのように」を問うクエリが増えること、また発声をするためキーワードを並べるのではなく話言葉に近いクエリになる傾向があるためと考えられます。今後の検索市場を考えたら、こうした音声検索、すなわち自然文の検索クエリを適切に処理することが求められるわけで、2016年以後も音声検索の分野はどんどん進化していくのではないでしょうか。

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