SMX East 2017 より。検索とソーシャルのセッション。米代理店・MMI の Maggie Malek氏による講演。検索とソーシャルを活かしたマーケティング戦略について。短期的で狭い視野でしか物事を考えられないウェブ担当者に聞かせてあげたい話でした。
以下、要旨。
- 現状の課題:私たち(エージェンシー/広告主)は検索チームとソーシャルチームはサイロ化(分断)されているが、消費者を取り巻く環境は大きく変わっている。消費者は日々、オンライン/オフライン~テレビ/新聞/ラジオ/雑誌/モバイル/イベント/ゲーム/OOH/音楽=など多種多様なメディアやチャネルに接触している(なのに検索チームとソーシャルチームが分断状態でよいのか)。そしてこの彼ら、私たちのいる環境も日々変化している。だから今、アプローチを変えなければならない。
- 解決方針:「データ」「戦略」「コンテンツ」「エンゲージメント」 データがカギ、データが戦略を実行するキーとなる。「柔軟性」+「失敗を恐れない」ことがとても大切。
- 解決手順:1. データと向き合う、2. コンテンツ戦略を考える、3. 関連性と文脈を大切に、4. 会話を促し、増幅する、5. 実験&計測&繰り返し
- データと向き合う:ブランド、ペイドソーシャル、ペイドサーチ、オーガニックソーシャル、オーガニックサーチそれぞれのチームが横断的に動くこと。目標を決める、顧客のデータと考察、マーケティング目標の設定、キャンペーンの目標、利用可能な競合他社のデータ収集。
- 検索は Google だけではない:Facebook、YouTube、Amazon、Twitter、Instagram、ほか。あなたの顧客がいるチャネル/メディアを選ぶこと。
- コンテンツ戦略を考える:インテントファースト。
- 関連性と文脈:コンテンツの種類と目的を分けること。どんな役割のコンテンツ?li>
- 会話を促す:機会を見つけよう。検索とソーシャルで一貫性を保つこと。
- 実験&計測&繰り返し:データを活用する、統合する(Spotfire, Sproutsocial, Google Analytics, Sprinklr, Knime, Google Data Studio 360 など)
- まとめ:進んで失敗する(※ 失敗から学んで次のアクションにつなげればよい)、ブランドの声を知る、データから戦略を、ソーシャルの会話からコンテンツのきっかけを。
所感:日本だと聞けない、受けが悪い(興味がない?まさに講演で指摘されているようにチームが完全分断していることが原因か?)検索とソーシャルの両者を考慮したマーケティング戦略の上流の考え方を紹介したセッション。私と思考が似ていることもあり、あらためて頭の中で整理しながら聞いていました。このセッションで他の講演者も指摘しているのですが、検索は Google だけじゃない、という点はとても大切だと思います。特に Instagram や YouTube はいろんな可能性があると考えています。