LookSmart にまた動きがありました。LookSmart は16日、同社の主力商品 LookListings に入札方式による順位決定方法(bid-for-placement)を加えました。これにより LookListings 商品単体で ペイドインクルージョン及び入札方式という2つの選択肢を広告主に提供することになります。
・・・ということですが米国の LookSmart を知らない人には全く意味不明のニュースですので以下解説。
まず2003年9月までのお話。米LookSmart はいままで LookListings というCPC広告を提供してきました。LookListings では、掲載サイトに関連性の高いキーワードで検索された時に検索結果に表示されます。ただし、 LookListings は ペイドインクルージョン(有料掲載)であり検索キーワードと関連性が高い時に検索結果に表示されるのであって、任意のキーワードで必ず表示させることもできなければ掲載順位も保証されていませんでした。
しかし、アドワーズ広告やオーバーチュアを見てわかる通りキーワード入札型のPPC広告が大変人気を博しています。そして米MSNとの契約も終了してピンチ。そこで 2003年10月、LookSmart は入札型のPPC広告として新たな商品 "Sponsored Listings" の提供を開始していました。こちらはオーバーチュアやアドワーズ広告をイメージして下さい。
さて、これを踏まえて今回のニュースですが、要はこの "Sponsored Listings" を "LookListings" に統合してしまったわけです(日本でいえば、ルックスマートが提供しているサブサイトリスティングとオーバーチュアが一緒になったようなもんです)。
この結果どうなるか。LookListings に申し込みをすると、(1)ペイドインクルージョン (2) 登録した任意のキーワード という2つのルールに従って検索エンジンに表示されるようになります。任意のキーワードを登録してターゲットとする顧客に対して広告を表示できる一方、ペイドインクルージョンの恩恵を受けて登録していないキーワードであっても関連性が高い時にはやはり検索結果に表示されるようになるため、広告主は幅広くサーチトラフィックを集めることができるようになるわけです。広告主にとってはサーチマーケティングが単純になるからいいんだ、と米LookSmart はコメントしています。
LookSmart CEO、Jason Kellerman氏のコメント
"Adding bid-for-placement functionality to our flagship LookListings product and engaging virtually our entire customer base in keyword bidding rapidly brings us to critical mass and makes LookSmart an attractive choice for traffic owners seeking a sponsored search provider,"
ちなみに今回のように LookListings にキーワードオークションを組み込むことができたのは、MSN との契約が切れたからでしょう。MSN は Overture + LookSmart で提供していたわけで、この組み合わせでは LookSmart がオークション方式採用できなかったわけ。
LookSmart Adds Keyword Bidding to LookListings(TM) [LookSmart Press Release]