検索の主戦場はブラウザからデスクトップへ - ということで、デスクトップ検索について市場競争が加速しそうだという CNET の記事。Microsoft、Yahoo!、Earthlink が狙っているとのこと。
CNET の記事 "Designs on desktop search" の主旨は、Google が Google Deskbar をリリースしてデスクトップ検索に乗り込んできたけれども、そのデスクトップの"支配権"を持つ Microsoft も、そして Yahoo! も 米ISPの EarthLink も"その場所" をねらっているよ、という記事です。デスクトップ検索市場の争いに EarthLink の名前が出てきたのは始めてだと思うのですが、この記事によると検索ツールを提供している会社と提携してリリースする可能性もあるそうです。
Developments in search taskbars are important, because they signal a new direction for Internet search: It isn't exclusively the domain of Internet browsers, anymore. [CNET]
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解説。
なぜデスクトップ検索が注目されているのかというと、まず第1に Microsoft が時期 Windows で検索サービスを統合してくることが有力視されていること。おそらくデスクトップ上からワンクリックで検索サービスにアクセスできるようにするでしょうから、それに対抗するためには今のうちにデスクトップに潜り込んでおかなければいけません。もう1つは、現在のように検索ツールの利用が日常のネット利用において一般化してきたことから、デスクトップに常駐してブラウザを経なくても様々な情報に容易にアクセスできるようになれば利便性はさらに高まりユーザーも利用するようになるだろうということです。
デスクトップ検索ツールの必要性については以前こちらの記事でふれたのですが(参照記事:Groxis、" Grokker 2 " でデスクトップ検索に進出)、要は快適なユーザー体験を提供するのであればブラウザよりも専用アプリケーションを提供した方がよいわけです。例えば Apple Computer が提供するデジタル音楽管理ソフトの iTunes や ファイル交換の Napster や KaZaA といったように、それぞれの目的に特化されたアプリケーションが汎用的なブラウザインターフェースに勝ります。先日Nielsen//NetRatingsが「76%のネットユーザーはブラウザ以外でアクセス」という調査報告を出している通り、必ずしもある目的を達するのにユーザーはブラウザを望んでいるわけではないのです。
そんなわけで各社デスクトップ検索に乗り出しているのですが、今のところ実際の製品を出してきたのは Google だけ。どうなることやら。
Designs on desktop search [CNET]