イスラエルのKenshoo(ケンショー)は2010年5月12日、同社の検索広告管理プラットフォーム・KENSHOO Searchが中国最大手の検索エンジン・百度(Baidu)に対応したことを発表した。同社のKenshooプラットフォーム上から百度の広告を効率的に運用・管理することが可能になる。
KENSHOO Searchはスポンサードサーチやアドワーズ広告を効率的・効果的に運用管理することを支援する統合プラットフォーム。日々の検索広告の運用を支援することを主として設計されており、予算内での成果最大化のためのポートフォリオによる自動入札設定だけでなく、キーワード選定や広告クリエイティブの作成を支援する機能、サイト内を自動的に巡回して自動的にキーワード・広告文、ランディングURLを作成する機能、コンバージョンパス全体を分析して、成果をアシストしたキーワードを明らかにする機能などを搭載。機械が得意とするプロセスはKENSHOOの独自技術で自動化する一方、人の経験や知見を生かせるプロセスではその意志決定や作業を支援するための環境を提供する。日本ではアイレップがKENSHOO Searchを販売している。
中国の検索エンジン市場は、iResearchの調べによるとシェアの約70%、ユーザ数で約3億人が百度を利用している。一方でインターネットの普及率は約23%と今後も大きな成長が見込めており、欧米の企業も中国への進出を加速させている。Kenshooは世界最大の市場に向けて、まず百度の検索広告を自社のプラットフォームから運用管理を行う技術を開発した。
すでに中国最大の旅行サイト・CtripがKENSHOO Searchを採用して百度とGoogle AdWordsの広告運用を行っている。同社はKENSHOO Search導入により、キャンペーン管理作業を簡素化するとともに、ホテルの空き部屋在庫情報と連動してリアルタイムに広告出稿を行うことが可能になったという。CtripのGordon Choi氏は、KENSHOO Searchによるキャンペーン管理の自動化により人件費の削減ができたほか、空き室があるホテルのみの広告出稿が可能になったことで検索広告のコスト削減にもつながったと説明している。
Kenshoo Expands Into Chinese Market with Baidu Platform Integration