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Yahoo!検索、「逆SEO」業者もペナルティ対象 - インデックスから削除

Yahoo! 検索のキーワード入力補助機能や、関連検索ワード欄を標的としたスパム行為、いわゆる「虫眼鏡SEO」(関連検索SEO)の提供事業者に対してインデックス削除というペナルティを科した(参考:ヤフー、「虫眼鏡SEO」業者に制裁措置、インデックスから削除 - SEMリサーチ)ahoo! JAPAN。この1週間ほど経過した後に、インデックス削除の対象範囲を拡大していたことが確認できた。

 

 

12月14日時点では、関連検索ワードやキーワード入力欄に、クライアントから提示された希望のキーワードを表示するように操作する「関連検索SEO」系の事業者がペナルティの対象だった。しかし12月下旬時点では範囲を拡大して、それらの表示枠から特定のワードが表示されないようにする、巷でいう「逆SEO」と呼ばれるサービスを提供する会社のサイトも削除された。また、サービスサイトに加えて事業者のコーポレートサイトもあわせてインデックスから削除されていることを確認した。

 

たとえば「逆SEO」「関連検索 削除」「誹謗中傷」「リバース seo」といったキーワードでYahoo! JAPAN で検索しても、対象業者のサイトが削除されているため検索結果1ページあたり10件のサイトが表示されないことが確認できる。

 

一部のSEO会社は、Yahoo! JAPAN のこうした対策に迅速に反応して、新たにドメイン名を取得した上でコーポレートサイトを移設している事例も確認されている。また、ペナルティ対象となったドメインから、別のドメインにリダイレクトをすることで、Yahoo!の制裁を逃れた上で問題のサービスを継続販売する業者も確認できた。この事実は、たとえYahoo! JAPAN からインデックス削除されても、別のドメインを取得してリダイレクトをかけるという行為を延々と繰り返すことで、検索結果上に "生存"できることを示している。

 

インターネット情報検索というサービス提供趣旨を外れ、大量のクエリを検索サーバに送信してサービスを阻害する行為は、検索事業者の立場からすれば.看過できない行為。よって、関連検索ワードの追加・削除・変更を問わず、こうした行為を行う事業者を市場から排除するために対策するのは当然のこと。

 

 

 

 

 

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Twitter反応をみると、(12月14日時点で)虫眼鏡SEOがダメなのに逆SEOが(その時点で)ダメかどうかわからん、という疑問を持つ人がいたので本文で言及しておきました。「まず検索ビジネスや検索サービスのことを勉強しようね」と書いた理由がおわかり頂けたでしょうか。

つまり、検索サービスというのは、企業のための広告手段じゃないんです。検索利用者、検索事業者、ウェブサイト、この3者の利益になることが重要です。企業が自分の都合だけを考えて不正に順位操作する行為は排除されて当然です。

個人的には、検索ビジネスを理解せずにSEOを勉強しようとする人は、成長できないと思います。

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