SEMリサーチ

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[1] ページ読込速度

ページ読込速度と検索結果ランキングの話はくどいほど書いてきたけれど、相変わらずよく聞かれるお話です。

まず、[1] 来訪者のサイト体験を考えたら快適・速いに超したことないんだから、SEO云々言わずに改善できることは改善したらどうでしょうか。

[2] 例えば読込速度を 1.99秒から1.80秒にしたら検索順位が上がる、さらに1.80秒から1.78秒、1.76秒と速ければ速いほど検索順位が上がるんだったら、それはSEOの観点からページ速度改善に取り組んでもいいかもしれません。しかし現実はそういう話ではありません。仮に検索クエリとの関連性が全く同一の皆さんのサイトとライバルサイトがあったと過程して、片方の読込速度が20秒、もう一方が1.5秒だったら後者が有利になるのかな程度のお話ですし、大半の場合は検索クエリとの関連性評価の結果で順位が決まるのです。つまり現実にページの読込速度が皆さんのサイトの順位を運命付ける決定的な要素になること自体がまずありえないのです。

[3] そもそも、ページ読込速度が遅かったせいで検索順位が大幅に落ちてしまいましたという事例はあるのでしょうか。あるサイトの検索順位が低下した時に、その原因としてページ読込速度であると推定できるような事例はあるのでしょうか。ないのですよ。

以上、SEOだけが自分のお仕事なのですという担当者の方も、ページ読込速度をSEOの文脈で考える必要はありません。けれども、せっかく検索を通じて皆さんのサイトにやってくるユーザーさんなのですから、快適に閲覧できるようにページ読込速度は満足できるレベルに保ってあげたらどうでしょうか。それだけのお話です。

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