SEMリサーチ

企業で働くウェブマスター向けに、インターネット検索やSEOの専門的な話題を扱います

「巷で話題」のキーワードからSEOの勉強をしてみよう

株式会社so.la 代表取締役SEO・辻正浩氏から学ぶSEO。

世間一般で流行りだしてきているもの、特定の人たちが密かに夢中になっている物事というのは検索クエリやアルゴリズムについての洞察を得るにはとても良い材料なのです。なぜなら、まだ世間一般の流行にまで発展していない段階なので、検索結果に影響を与えている要因が(他の一般的な検索クエリと比較して)比較的、限定的なので関係性の検討や考察がしやすいのです。「艦これ」は検索クエリそのものが特殊ですから、どの要因がどのように検索結果に影響を与えているか推察することが可能ですし、Googleが新語をどのように理解し、どのような分析を通じてランキングを決定しているのかも、ある程度、推察できるわけです。戦国時代の武将名、たとえば「伊達政宗」で検索した時の画像検索結果の変遷を追っていくと、Google が適切な検索結果を提示できるように検索アルゴリズムを調整していく過程を観察できますし、そこで見た結果・変化から様々な考察をすることもできます。

少なくとも、色々な意味で汚染されている「キャッシング」や「転職」といったクエリの検索結果から何かを学び取ろうとするよりは有益です。

※ キャッシングや転職は、各社が様々なホワイトハット/ブラックハットなSEOを駆使して検索順位を上げているので、リンク分析には役立つかもしれませんが、検索クエリを学ぶには適しません。一方、リンク分析 -- Googleがリンクをどのように分析・評価しているのだろうか? -- を学びたいのであれば、こうした再激戦キーワードを扱うよりも、"人気キーワードではあるけれど、手法が似ているSEOをしている人が多い業界(のキーワード)"を選択した方が、考察はしやすいというのが個人的な意見です。

夜中に起きていると、辻氏は時折アニメの話題で1人で騒いでいることがあります。いつだったでしょうか、魔法少女まどか☆マギカ関連の話題で夜中にずっとツイートしていることがありまして、おかげで私のPC画面が辻氏のアイコンで埋まってしまい、やむなくフォローを解除したことがありました。

話が逸れましたが、別に辻氏がはまっている「艦これ」でなくても構いません。個人的には「人気が出そうな漫画の連載開始直後」などを観察していますが、別に漫画やアニメ、ソーシャルゲームでなくても構いません。「世間的に知られていないウイルス名」「設立されたばかりの馴染みのないカタカナの企業名」など、テレビや雑誌、新聞などを見ていて、あまり聞き慣れない言葉や、最近ちょくちょく耳にするようになった言葉を見つけたら検索してみましょう。特にそれが世間一般向けの話題ではない、特定の人向け、特に、極めて専門的な領域の話題であるほど望ましいのですが、そういった話題を見つけたら検索結果を定期的に監視するクセをつけることは、SEOのスキル全般を高めていく上では重要なことだと私は思います。

ちなみに私のサイトを長らくご覧頂いている方は、私がサンプル検索クエリを取り上げる時に (1) 新垣結衣、(2) 最近の話題のアイドルの誰か、(3) ちょっと地味なアイドル のいずれかを取り上げている頻度が高いことにお気づきかもしれません。

(1) は単に2000年代前半から定期観測ワードとしてずっと見てきたので、「新垣結衣」と検索すれば、ほんの僅かな検索結果の違いや差違に瞬時に気がつくことができるようになっているからです(過去の新機能系紹介記事の検索クエリの99%は「新垣結衣」の検索結果に基づいて論じているはず)。

(2) は辻氏がやっていることと同じです。まだ世間的にはブレイクする直前 - ブレイクした後のところのキーワードなので、ランキングアルゴリズムの考察が行いやすいからです。(3) は、将来の「定期観測ワード」候補として適当にピックアップしています。

『株式会社so.la 代表取締役SEO・辻正浩氏から学ぶSEO』という書き始めで文章書いてみたものの、あんまり関係ありませんでした。

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