SEMリサーチ

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複数パスのパンくずリストが存在しても問題ない(SEOでなくUXの問題)

商品によって複数のカテゴリに紐付くものがあります。こうしたケースで、複数パスのパンくずリストが表示されることがありますが、SEO 的に懸念事項はあるのか、というお話です。

Can I place multiple breadcrumbs on a page? Many of my items belong to multiple categories on my eCommerce site. Can I place multiple breadcrumbs on a page ? Do they confuse Googlebot? Do you properly understand the logical site structure of my site ? - Tokyo Japan

書いていて気がついたのですが、東京の方からの質問なんですね、名前入ってない。匿名で聞けるのかな?できるなら私も面白系ネタをマットカッツさんに聞いてみたいw

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[追記] 本件について「ちょっと私には意味不明な質問」と Twitter でツイートしたところ、ある方から文句を言われたんですが、そもそも世界中に配信される動画企画に向けて質問をした以上は「質問の意味がわからない」という感想を持つ人間の一人くらい存在を受け入れたらいかがでしょうか。それが受け入れられないならば、そもそも公開の場で質問をすべきではありません。正直なところ、あまりのくだらない言いがかりに本当にガッカリしました。

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カッツ氏の質問回答ビデオを紹介するにあたり、私は最近言いたい放題好きに書いていますので、まだ SEO 経験が浅い方向けに私の記事編集の方針と考え方について説明した記事を用意しました。もし今後も当サイトを参考にして頂く際はあわせてお読み頂けたらと思います。

難しく考えるから解決方法が見えないのです。私は「実務の現場でシンプルに、どういうプロセスで解決したらいいのか?」を考えています。SEO好きで個人的な興味関心を追求することは結構ですが、現場にその個人的な興味関心を持ち込んだだけでは仕事が進まないことは多々あります。検索技術的にどうであるという話と、SEO担当者が実施すべき施策はどうあるべきかは別問題です。それを踏まえて私は、カッツ氏がアップロードした質問の処理の仕方について解説をしています。

・・・という前置きをさせて頂いた上で本件ですが、パンくずリストをどう設置すべきかは SEO の問題ではありません。ユーザビリティやエクスペリエンスの観点で最適なものが、そのサイトにとって最適です。確かに『パンくずリストに表示すべき文字列はどう処理するのか』『複数のカテゴリから到達できるページが存在する場合、それが複数URLに展開されてはならない』といった検討事項や事前ルール設計すべき事柄はあります。これらは「SEOの問題」でしょう。しかし、パンくずリストをいくつ設置すべきかは SEO の問題ではありませんね。

現実のページには、パンくずリスト以外にも、トップページへのリンク、会社概要へのリンク、ランキングページへのリンク、特集ページへのリンク、プライバシーポリシーへのリンク、商品詳細ページへのリンク、グループ会社へのリンク、etc... 様々な外向きのリンクが埋め込まれています。だいたい世界中のあらゆるページにパンくずリストが設置されているわけではない現実を顧みれば、パンくずがどうあろうと Googlebot が混乱するわけはないでしょう・・・つまり、「パンくずリストで構造把握する」という認識は人間のものの見方であって Googlebot の見方じゃないという認識をして頂くことが本件の解決アプローチの見極めポイントではないでしょうか。

ちなみに Google は最初のパンくずリストを拾うそうです。最初の IA設計の段階で最優先パンくずリストは定義している(私はそうしてる)ので、そこに構造化データなり何なり設定すればいいお話なので、難しいことではありません。

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