SEOZEOのOnur Özcan氏と Search Engine Roundtable の Barry Schwartz氏によると、検索に関するガイドラインに違反したとして Google がトルコ国内の複数のニュースサイトに制裁を科した。
google haber sitelerini banladı, haber siteleri banlandı, google ban, google @Hurriyet @milliyet @radikal @haberMynet @cnnturkcom @Haberturk
— Onur Ozcan (@oozn) 2014, 9月 16
Google からペナルティを科されたサイトは、トルコ有数のニュースメディアであるHurriyet.com.tr や Milliyet.com.tr も含まれている。また、トルコ国内向けの CNN Turk (CNNTurk.com) や、新興メディアの HaberTurk.com、Radikal.com.tr、AOL も名前が挙げられている。
これらのサイトは、コンテンツスパムやキーワード詰め込み等の検索エンジンスパムに該当する行為を行っていた。具体的には、HDビデオやライブ中継、ハイライト番組などを探しているユーザーへのリーチを広げるために、これらに関連するキーワードを大量に繰り返して記述したり、記事内で故意に何度も繰り返し用いていたという。
@rustybrick top newspapers of Turkey, including Hürriyet, Milliyet, CNNTürk, Radikal, Habertürk banned from Google results.
— ilyas teker (@ilyasteker) 2014, 9月 16
現在も Google でこれらメディアブランド名で検索して各サイトにアクセスすることは可能だが、問題とされたコンテンツはインデックスから削除されている。
本件でやり玉に挙げられた新聞社のサイトは、自然検索トラフィックや広告収入増加のために、自らの意思でこうしたスパム行為を実施したのか、それとも広告代理店等の第三者に唆されて実施したのかは定かではない。しかし過去の歴史を遡ると、有力なニュースサイトが検索エンジンスパム行為に関与したケースは数多くある。
米国ではニュース検索からのトラフィックを獲得するためにメディア自体が(ニュース記事等のコンテンツ含めて)スパム化したり、広告収入増を目指して SEO用の(PageRank操作のための)広告リンク枠を新設して販売するケース、SEO会社と結託したライターが特定企業へのリンクを多数埋め込んだ記事をコラムとして投稿するケースが代表的だ。日本国内を見ても、とある SEO会社からの提案を受けてテキストリンク広告枠を作ったニュースサイトが複数存在した時期がある。2014年8月に終了したBPNディレクトリは、CNNや時事通信、東洋経済オンライン、ダイヤモンドオンラインなど国内有数のメディアを束ねてリンクネットワークを形成していた。
有力なニュースサイトは、過去から現在まであらゆるニュースがアーカイブされた豊富なコンテンツを有し、日々最新の情報が届けられ、ソーシャルメディアやブログ等を通じて自然リンクも集まり、PageRank も総じて高いという、まさに優良なリンクが欲しい SEO担当者からすれば何とか「活用」したい格好のメディアだ。一方でメディアも新たな収入源を得たいと考える会社も多く、一方でSEOについてそれほど詳しいわけではないことから、こうした禁じ手に手を染めてしまうのだろう。
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CNN はローカルサイトがやらかしますよね。日本のサイトもスパムリンク供給元サイトとして加担していた時期もありました。というか日本や米国の新聞社サイト通じて言えることは、総じて検索エンジンからの評価も高いから、検索技術や SEO に理解のない人が、広告収入に魅力を感じて自覚なしにスパムに手を出してしまうということでしょうか。