SEMリサーチ

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ペイド・レビュー とは? (後半)

ペイド・レビューとは?(前半)の続きです。ペイドレビューサービスを利用する時の注意点です。 有料審査を利用する前に是非チェックをしてほしいポイントをまとめます。

前回の復習をすると、ペイドレビューサービスはディレクトリー型検索エンジンが提供している有料審査サービスを指し、有料審査を利用すると一定期間内にディレクトリ掲載審査担当者により審査が行われます。もしこの審査を通過した場合のみ、ディレクトリーにウェブサイトが掲載されます。

 有料審査は費用を支払う対価として一定期間内に審査をしてもらえるサービスです。しかし最初から審査に通りもしないようなウェブサイトを申請するのは愚かです。有料審査を利用する前に予め審査に通るようなウェブサイト作りを行っておく事が肝心です。

 有料審査サービスは審査を求めるといっても、決して厳しいものではありません。特に日本で利用できる主な有料審査として Yahoo!JAPAN のビジネスエクスプレスと LookSmart の submit-a-site(サブミット・ア・サイト) がありますが、LookSmart の submit-a-site は「ウェブサイトとして最低限の体裁が整えられているかどうか」といった色彩の強いものでよほどサイト作りが悪くない限り審査に通らない事はないようです。Yahoo!JAPAN も LookSmart と比較すれば厳しいですが決して無理な要求をしているわけではありません。最低限の要件を満たしていれば審査は通るものです。

 ただ問題なのはウェブマスターがこの「最低限の要件」そのものを理解していない点にあるようです。私は検索エンジン登録に関して7年以上様々なクライアントを担当してきましたが、担当者のほとんどはそもそも「審査とは何を審査されるのか?」をわかっていないのです。

 ディレクトリー型検索エンジンに申請を出す時には、「どこが審査されるのか」そのポイントを把握しておき、そこにある問題をクリアしておくことです。ディレクトリー型検索エンジンのカテゴリー審査担当者は毎日数多くのウェブサイトを見て審査を行っているわけです。掲載申請されたウェブサイトを1つ1つ事細かにチェックしているわけではありません。チェックポイントという、絶対にチェックするべき項目がいくつかあり、そこを見ているわけです。いいかえれば、絶対にチェックされる項目をきちんとクリアしておけばよいわけです。

 では有料審査を利用する際にどこをチェックすればよいのか。今回のこのコラムでは基本的なチェック項目についてのみふれますが、まず「ウェブサイトの運営者についての情報」です。商用サイトであれば最低限、運営者に関する情報、所在地や連絡先についての情報をウェブのわかりやすい場所に明記するべきです。さらに、商品の販売を行っているのであれば返品方法や支払い方法、支払い後から配達までのプロセスについて詳細をきちんとウェブに明記してあることも求められます。逆にこれらの情報が掲載されていないサイトは消費者が安心して商品を購入することはできませんしウェブサイトの信頼性にも関わります。利用者に安心できないウェブサイトをディレクトリー型検索エンジンは掲載する事ができないのです。

 さらに有料審査で審査に落ちた企業の事例を見ると、最低限のユーザビリティが整えられていないサイトが目立ちます。トップページを見てもどこをクリックすればいいのかわからないサイト、あるいはトップページを見て何のウェブサイトかわからないサイトです。審査スタッフはまずトップページの出来を見てウェブサイトを判断していると言われます。トップページを見て何のサイトかわからないようなサイトはユーザーにとって有益なサイトではありません。ウェブサイトを訪れてどこをクリックすればいいのかわからない程度の質の低いナビゲーション機能しか有しないサイトは有益なサイトとはいえないのです。

 またウェブサイト内にリンク切れがないかどうかを確認して下さい。ウェブにおいて「クリックする」という行為が行われるのは、クリックした先に訪問者の求めている答えがあることを意味します。そのクリックという行為の結果が Not Found では訪問者をがっかりさせてしまいます。ディレクトリー型検索エンジンを運営する人たちはこういったリンク切れのあるサイトも好みません。リンク切れはページだけでなく画像についても同様で、画像がリンク切れで表示されていないようなサイトが果たしてきちんとした運営者によって運営されているのかはなはだ疑問なためディレクトリーに掲載するわけにはいかないのです。

 最後に、掲載がうまくいかなかった人たちの事例を分析すると、そもそも「申請のルール」を守っていない方が目立ちます。ビジネスエクスプレスの利用を検討している人は申請フォームに書いてある注意書きをよくよんで、その意味を理解した上で必要事項を記入しましょう。サイトのタイトルに対してディレクトリー型検索エンジンが求めているのは「正式名称」であって「セールス文句やキーワードの入ったキャッチコピー」ではありません。紹介文として求めているのは「客観的な紹介文」であって「セールスコピー」ではありません。これらは申請フォームの注意書きに明記されているにもかかわらず無視して勝手なことを書いている人が多いようです。

 ディレクトリー型検索エンジンが求めている審査基準は、本気でウェブビジネスを行おうとするのであればウェブサイト制作段階で十分にクリアできるような審査ポイントです。いいかえれば審査に通れないウェブサイトはウェブ自体に問題があることも意味しますので、もし何度有料審査を利用してもダメなようなら根本的にウェブサイト作りを考え直した方がいいかもしれません。

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