米Yahoo!は2006年5月8日、検索広告プラットフォームの完全刷新を発表した。新システムは第三四半期までに段階的に導入されていく。
Yahoo!の検索広告の前身はGoTo.com。1998年に世界で初めて有料検索広告サービスを開始した。その後、社名をOvetureに変更、さらに2003年にYahoo!によって買収され現在に至る。今回は初の広告プラットフォーム刷新となる。
今回のシステム刷新により、以下のような新機能・変更が加えられる。
1. コントロールパネルの改修。インターフェースが刷新されユーザビリティを向上。キャンペーン管理や広告パフォーマンスの確認が容易になった。
2. ローカルターゲティング。2005年10月に買収したローカル検索会社WhereonEarthの技術を活用、ユーザーの検索インテントにマッチするローカル広告の配信を実現する。
3. 広告掲載開始の迅速化。Overtureの特徴であったレビュープロセス(広告の審査)を短縮、30分以内で新しい広告を掲載することが可能に。
4. 広告テスト(スプリットラン)。自動的に複数の広告をローテーション配信する機能を実装。最もパフォーマンスの高い広告を特定することが可能に。
5. 品質インデックスの導入。入札金額に加えて広告品質やその他の変数で広告をスコアリング。広告掲載位置を最適化するためにこれらの情報は広告主に公開される。
6. クリックシェアの予測機能。必要とするクリック数を獲得するのに必要な乳sつデータを表示。あらかじめ設定したトラフィック/コンバージョンを獲得するための広告設定が可能になる。
7. ゴール設定に基づいた最適化。広告主毎のビジネスゴールに基づいて、Yahoo!が最もコストのかからない方法を見つける。CPAやROASを基準。
これらの新機能は順次、段階を踏んで国毎に実装されていく。Yahoo!は将来的に広告配信オプションや人口統計データに基づいたターゲティング、リッチメディアや画像を利用した広告フォーマットの追加などを予定している。