米Googleは2009年9月25日、検索結果から目的のセクション(コンテンツ)に直接アクセスできるように、説明文(スニペット)中にリンクを埋め込む「Search Snippet」(サーチスニペット)を追加した。公式ブログでは米国版の例が紹介されているが、同機能は日本版でも9月中旬から確認されている。
Googleは従来から、サイト内の特定ページに直接アクセスできる「サイトリンク」(SiteLinks)を提供していたが、今回のサーチスニペットはページ内の特定セクション(ページ内リンク)を表示する機能。たとえば、Googleで「直江兼続」と検索すると、9月29日10時時点で1位にWikipediaの直江兼続を紹介するリンクがヒットするが、説明文とURLの間に「生涯」「墓所」「死後」「家族」という単語とともに、該当ページ内のセクションを直接参照できるリンクを掲載している。また、「good cholesterol level」と(米国版Googleで)検索すると、1位にwww.americanheart.orgのページが表示されるが、説明文の冒頭に Jump to Your HDL (good) cholesterol level: というリンクが現れ、クリックすると該当セクションに移動できる。
これらのディープリンクはすべてGoogleのアルゴリズム技術で自動的に判定・表示しており、広告枠として販売されているわけでもなく、またユーザ自身が任意のリンクを埋め込めるわけではない。また、サーチスニペットは検索キーワードとの関連性にあわせて表示・非表示が判断されるため、あらゆる検索クエリにおいて常に(同一リンクが)サーチスニペットを表示するわけではないことにも注意したい。なお、適切なサーチスニペットが掲載される確率を高める方法としてGoogleは、サイト構造を適切に、論理的に整え、ページ内が目次で分けられているときはname属性を用いたリンクを設置する(ページ内リンク)ことをアドバイスしている。
Googleは検索キーワードに関連するウェブページ(リンク)を表示するが、本当に捜し求めているコンテンツのありかはユーザ自身がページを上から読んで探し出さなければならない。しかしリンク先ページのコンテンツが豊富でいくつかの目次に分けれている場合は時間がかかる。サーチスニペットの拡張で、探しているコンテンツと関係がありそうなところへのディープリンクを検索結果に表示することで、検索中のコンテンツにすばやくアクセスできるようになるとしている。
なお、Microsoft Bing(日本版)もWikipediaに限定されるものの、同様にページ内の特定セクションへのディープリンクを表示する機能を提供中。Yahoo! JAPAN は未確認。
Jump to the information you want right from the search snippets [Google Blog]
http://googleblog.blogspot.com/2009/09/jump-to-information-you-want-right-from.html
Using named anchors to identify sections on your pages [Google Webmaster Central Blog]
http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2009/09/using-named-anchors-to-identify.html