米Googleは2013年5月16日、開催中のGoogle I/O 2013 で Google Now(グーグル・ナウ) の新機能を発表した。
Google Now は、ユーザが知りたい事柄を知りたいタイミングでプッシュ通知するサービス。ユーザーは従来なら検索してアクセスしていたであろう情報を、検索する前に受け取ることができる。技術的な仕組みは、ユーザの過去(直近)の検索履歴やGPSによる位置情報、カレンダーやメールなど様々な情報を解析して、ユーザーの居住地や勤務先から好み、次の予定を把握する。このデータをもとに、適切なタイミングで関連性の高い情報を提示することができる。
Google Now は活用すればするほど Google もそのユーザーのことを学び、より精度の高い情報を提示できる。たとえば、Google Now 利用開始時点でGPSを常時有効にしておくと、およそ24~72時間程度でそのユーザーの居住地や勤務先を把握し、その場所に移動する時間にあわせて交通情報を表示するようになる。たとえば朝起きた時であれば勤務先までの移動時間や次の電車やバスが来る時間を、夕方帰宅する時間になると自宅までの移動経路を表示するといった具合だ。また、定期的・不定期であれユーザーがよく訪問する場所も学習し、たとえば毎週水曜日の夕方にある場所に移動していると、それをGoogleも学習して天気予報や周辺の飲食店情報、付近のバス停の時刻表なども表示するようになる。
今回のGoogle I/O では、プッシュ通知の対象情報(Googleはカードと呼ぶ)が拡大された。書籍、TVゲーム、音楽、リマインダー、公共交通機関が加えられた。リマインダーは新機能で、あらかじめ会議や約束事など次の予定を入れておけば通知してくれる。書籍や音楽は Google Play の履歴が参照されると推察される。
当日のGoogle I/O ではこの他、Chromeブラウザを使ってApple Siri のような音声コマンドができるConversational Search (会話型検索)や、ナレッジグラフの強化が発表されている。