SEO 行う際の重要な要素の1つとして、キーワードの選び方が挙げられます。キーワードの選び方によっては全くトラフィックを生み出せないこともあります。 まず「Webサイトのトピック・テーマを推定できるキーワード」を使うことです。
SEO を行う最終的な目的は、いわゆる「上位に表示させる」ことではありません。商品やサービス、情報を検索サイトで探しているユーザーに対して自社サイトを見つけやすくすることによりトラフィックを誘導することです。興味・関心ある情報を持つWebページを探索するユーザーのトラフィックを誘導することになるため、高い購買率を期待できる顧客を誘導できるという点、また Webサイトへのトラフィックのうち75%近くを占める検索エンジンからの誘導という意味においてこの SEO は大変重要な要素なのです。
しかし、実際に SEO に関するコンサルティングを行うと適切なキーワードを理解していない方が少なくありません。「適切なキーワード」とは、「多くの顧客を誘導できるキーワード」つまり「実際に検索エンジン上でユーザーによって使用されるキーワード」です。
検索エンジンからトラフィックを誘導するためには、SEO対策を施すキーワードは Webサイトが属するテーマ・領域の情報を類推できるような言葉である必要があります。検索エンジンで入力されるキーワードというのは、ユーザー自身によって推定される探している情報に含まれていそうな言葉です。従って検索エンジンで利用される「言葉」は該当する情報のテーマやトピックを限定できる言葉であるはずです。
例えばWebサイトを作成してくれる業者を探しているユーザーがいるとしましょう。このユーザーが検索サイトでWebサイト作成業者を探す際にどういったキーワードを使用して探そうとするか。
「ホームページ作成」「ウェブ 作成」「ホームページ 業者 制作」などと、「ホームページ」や「ウェブサイト」という言葉と、「作成」「制作」「請負」「業者」という複数の言葉を利用して「ウェブを探してくれる人」といった絞り込みを行う人が大半を占めるでしょう。従って、Webサイト作成業者とすれば、「ホームページ作成」や「ホームページ制作」といった言葉で自社サイトが検索結果の上位に掲載されるようにしておけば、多くの見込み客のトラフィックを誘導することができるのです。
では、「ホームページ」という言葉はどうでしょうか。実は SEO に関していろいろな方のお話を聞くと、総じて「短い言葉」で「広範囲なテーマを指定する」キーワードを選ぶ方が多いのです。例えば「ペットショップのウェブ」であれば「犬」「猫」「ペット」であり、またテニスコートを運営している会社のウェブであれば「テニス」といった言葉を選んでくるのです。
しかし、あまりに広い範囲に渡るテーマを含むキーワード、つまりトピック・テーマを特定できないキーワード単独で検索されることは少ないのです。それは第1にユーザーが単一キーワードでは自分の探している情報を見つけるのは困難なことを学習してきだしていることもありますし、仮に単一キーワードで検索を行っても自分の必要としている情報の頻出度が少ないことが検索結果のページを見れば理解できるために、続けて追加キーワードで絞り込みを行ってしまう為です。
また、技術的な点から述べると、基本的にトピックやテーマを限定できないキーワードによる効果的な検索エンジン対策は非常に困難ですし継続して上位表示させることも難しいのです。テーマを限定しないキーワードは、それが包括するウェブサイト全てを相手にわずか 20しか用意されていない枠を争わなければならないのです。
先述した例をとりあげると、例えば「ホームページ」という言葉であれば「ホームページ素材」を扱うウェブサイト、「ホームページの作り方に関する」ウェブサイト、「HTMLのルール」を扱うウェブサイト、etc... と非常に広範囲なテーマを含んでしまうことがおわかりになるでしょう。
従って、SEO対策のキーワードを選ぶ際には、まずそれが自社サイトを類推できる言葉であるかどうかをチェックすることです。誤ったキーワードを選んでしまうと、時間と労力を使いながら全く意味のない結果に終わってしまいかねません。
(2003/02/08 執筆 / 2003/09/17 改訂 / 渡辺隆広)