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米Microsoft、Bingウェブマスターツールを刷新, キーワードごとの流入数を把握可能に

米Microsoftは2010年7月22日、検索エンジン・Bingにおけるサイトインデックス状況などを確認できるサイト管理者向けツール「Bing Webmaster Tools」をアップデートしたことを公式ブログで発表した。

Bingウェブマスターツールの新機能である、トラフィック分析 キーワードごとのインプレッションやクリック数が把握できる

デザインが刷新されて、主要機能である「クロール」「インデックス」「トラフィック」がグローバルナビとして画面上部に設置され、各情報へのアクセスと情報閲覧が容易になった。それぞれのサブ機能は画面左側のナビゲーションに整理されている。

ダッシュボードには、登録したサイトのクリック数/率、インプレッション数/率、インデックス数/率、クロール済みページ数/率の概算数値がグラフと共に表示されて、Bingにおける自サイトの掲載状況や課題・問題点を即座に知ることができるように改良されている。

「クロール」画面では、時系列にクローラ(bingbot)のアクセス状況およびクロールエラー数をグラフ表示する。グラフの任意の地点をマウスオーバーすると、数字が表示される。サイトマップ登録も行うことができる。

「インデックス」の画面では、同じく時系列で登録済みページ数をグラフで確認できる。左側のナビにある「Index Explorer」は新機能の1つで、サイトのディレクトリ構造がツリー表示され、URL単位で"HTTP code" "最初にページが発見されてからの経過時間" "最後にクロールされた日時" を知ることが可能になった。インデックスに問題が発生した場合の原因を特定する手がかりとして活用できそうだ。

「トラフィック」も新機能で、これはGoogle Webmaster Tools の「検索クエリ」機能に相当するもの。自サイトへの(オーガニック検索の)流入キーワードの一覧と、それぞれのインプレッション数、クリック数、クリック率がすべて表示される。たとえば順位が高い割にはクリック率が低いもの、テールワードだがクリック数が多いキーワードが発見でき、SEOの効果測定にも利用できるだろう。

なお、米Yahoo!はYahoo! Site Explorer(日本名:Yahoo!検索サイトエクスプローラー)を持つが、バックエンド技術のBing移管後の取り扱いについては正式に発表されていない。ただし、YSTが事実上消滅することを考えると、今後はBingウェブマスターツールでサイトの状況を確認することになるだろう。Site ExplorerにあってBing Webmaster Toolsにないものは今後、新機能として追加される可能性はある。

A New Beginning: Bing Webmaster Tools

http://www.bing.com/community/blogs/webmaster/archive/2010/07/21/a-new-beginning-bing-webmaster-tools.aspx

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これはよいアップデート。便利な機能が増えました。しかし、全面リニューアルのおかげで、従来の機能がいったいどこにいってしまったのかと悩みます。ところで、いつのまにかBingウェブマスター"センター"から"ツール"に名称変更されていたのですね。

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