Yahoo! JAPANが検索エンジンにGoogleを採用すると発表して、3ヶ月と半月ほどの時間が経過した。今年9月には一部ブラウザを対象にGoogle導入テストをしていることが確認されたが、本日、2010年11月17日お昼の時点で、その対象範囲が広がっている模様だ。
筆者が確認用に用意している環境(45ブラウザ/15クライアント(Windows、IE8、Firefox、Google Chrome、東京、静岡、兵庫、福岡)でも、テスト対象ブラウザ数が昨日時点の12から20に増加したことを確認した。また、社内でも関連部署にて、Yahoo! JAPANの自然検索結果がGoogle相当に切り替わったとの報告が本日時点で増加している。他のユーザはどうかとTwitterの言及を見ても、「Yahoo!がGoogleに変わった」と報告しているユーザが午前中から増えていることがGoogleリアルタイム検索で確認できるので、おそらくテストの対象ユーザ数が増えたと推測される。まだ従来の検索結果のままであるというユーザも多数いるため、全面的には切り替わっていないと考えられる。
Yahoo! JAPANの自然検索のバックエンドがGoogleに切り替わってきているとはいえ、「両者が見た目で全く同じ検索結果になる」というわけではない。
たとえば、(注 以下、2010年11月17日時点確認)、検索結果ページで従来から提供していた、Yahoo! JAPANの人気コンテンツはそのまま残るほか、ブレンド検索で混在表示する各コンテンツ(地図、ニュース、各種クチコミ、Q&A、不動産など)も、Googleがクロールしてきたサードパーティサイトのものではなく、Yahoo! JAPANが運営するプロパティからの提供になる。ブレンド検索(ユニバーサル検索)の仕組みも両者で異なる。
さらに、最近リリースされた、ローカル検索と統合されたGoogleプレイスや、UI設計にかかわるGoogleインスタントプレビューといった機能は、提携内容から推測するに提供されない公算が大きいうえ、Googleパーソナライズ検索やGoogleソーシャル検索など、Googleアカウントと紐づく機能も提供されていない。最新トピックスやニュースのランキング方法(ブースティング)も今までのテストでは確認できていない。
従って、文字通り『Google のサイト上とは違う体験をすることができる』(同社プレスリリースより)Yahoo! JAPANの検索サービスとして引き続き提供されていく、という点は改めて理解しておきたい。