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SEO:どちらのフィードを採用すべき? Video Sitemaps & mRSS vs. Facebook Share & RDFa

米Googleは2010年12月22日、検索エンジンにコンテンツのメタデータ(metadata)を渡す際のフォーマットについて公式ブログで解説を行った。

Googleはウェブクローラを使ってインターネットのサイトをクローリングして情報収集するだけでなく、ウェブマスターから提供されるメタデータを使って検索結果を充実させるアプローチも採用している。たとえばXMLサイトマップによるURL構造の通知やリッチスニペットはその代表例だ。

さて、比較的新しい(馴染みが薄い)のがフィードの1つであるVideo Sitemaps やmRSSと、オンページマークアップ(ページ内に埋め込む形式)の1つであるFacebook Share & RDFa というフォーマットだ。これらのフォーマットを採用する利点は何だろうか。あるいは、ウェブマスターはどちらを採用すべきだろうか?

この疑問に対してGoogleは、どちらのフォーマットも受け付けているため同社としては両方を採用することを推奨している。しかし、取り組むためのリソースが限られているなど、両方を採用することが無理な場合は、次の点を参考に検討してほしいという。

Video Sitemaps やmRSSと、Facebook Share & RDFa の利点・欠点

Googleは先述の通りVideo Sitemaps & mRSSも、Facebook Share & RDFa も受け付けている。また、いずれのフォーマットもビデオタイトルや概要説明文などメタデータの提供に利用することができる。しかし、それぞれ次の3点において、利点がある。

第1に、フィードであるVideo Sitemaps & mRSS は、通常のクローリングでは発見し難いビデオコンテンツも、フィード内にURLを記述することで発見・巡回しやすくできる(crawl discovery)という利点がある。

オンページマークアップであるFacebook Share & RDFa はあくまで既存のページに追加で記述する形式のため、サイト構造やナビゲーションの設計が悪く、リンクを辿ってアクセスすることが容易ではないケースでは、メタデータを書き込むだけでは何の改善策にもならない。

第2に、Video Sitemaps & mRSSは、duration(期間)など、オンページマークアップでは付与できない追加情報を記述できる。これはページ上の要点を整理するだけのFacebook Share & RDFa にはない機能だ。

最後に、Facebook Share & RDFa は既存のページ内に埋め込むだけなので、メタデータを取得するクローラであればどの検索エンジンでも対応することができる。Video Sitemaps & mRSS はすべての検索エンジンがサポートするフォーマットではない。

Video SitemapsはGoogleが積極採用するフォーマット

さて、Video Sitemaps または mRSS の採用を検討するとして、今度は Video Sitemaps と mRSS 、どちらのフォーマットで記述すべきだろうか。

この疑問に対して、Googleは特定のフォーマットに依存するようなスタンスはとらないものの、Video Sitemaps の方を勧めている。理由は、Googleが積極的に機能拡張しているため、より充実したメタデータ情報を提供することも将来的に可能だからだ。

Video Sitemaps & mRSS vs. Facebook Share & RDFa (Google Webmaster Blog]

http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2010/12/video-sitemaps-mrss-vs-facebook-share.html

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