米国大手携帯電話事業者・Sprint Nextel(スプリント・ネクステル)が運営するコミュニティフォーラムに大量のウェブスパムが検出されたとして、米Googleが同社サイト管理者に警告通知を送付したことが明らかとなった。
米Sprint Nextelは同社のウェブサイトに、ユーザー同士で情報交換が行えるコミュニティフォーラムを運営しているが、ここに第三者がスパムの書き込みを大量に行ったことが問題視された。UGC (User-generated Content)が悪用された形で、先日のMozilla へのペナルティの事例と酷似している。今回も Google からの通知を受けて、同社担当者が Google フォーラムにアドバイスを求める書き込みを行い、他のユーザーからのアドバイスが提示された。しばらく後、米Googleのウェブスパム対策チームトップのMatt Cutts氏が同スレッドにコメントし、一部のフォーラムページにおいてスパムが行われていることを指摘している。
Hi Kent, when you see a message like this, it's a good idea to check around for various forums, bulletin boards, and community areas where users can leave comments. We typically send this message when we see a lot of spam in those areas. Rather than Google removing those pages from our index, it's usually better if you can remove the pages on your side so that they don't show up in other search engines either. I just took a quick look; try doing a Google search like [site:community.sprint.com/baw/message/ watch] to see some examples where spammers are posting a bunch of messages. I noticed that older pages with this sort of spam are mostly gone or removed--which is great. You might just look into some ways to try to catch the spam a little faster or see if there are some ways to make it a bit harder for the spammers to post a large amount of messages on the community pages. Hope that helps, Matt [Matt Cutts, Head of webspam team, Google, 20 May, 2013]
今日のGoogleは、ウェブスパムの実施状況に応じてきめ細かく対応しており、検出したスパムをページやディレクトリ単位で個々に判断している。一昔前のように、サイト内のほんの一部のエリアで酷い検索エンジンスパムが検知されたからといってドメイン全体を検索結果から削除するようなことが行われることは極めて希だ(明らかな確信犯は除く)。しかしながら、運営管理やセキュリティが脆弱なユーザー投稿・参加型サイトは、検索順位を操作する”安全な”リンクの発信源として悪意あるスパマーたちの標的になりかねないので、こうしたタイプのサイトを運営している企業やその担当者は、サイトの状態を常に監視しておいた方が良いだろう。
cf.
米Google、Mozilla公式サイトに手動対策を実施 - ただし1ページのみ
http://www.sem-r.com/google-2010/20130424231036.html
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人の気配が全く感じられない、放置されたユーザー投稿可能なフォーラムって結構ありますよね。こうした場所のあらゆるページに大量の不適切なリンクが設置されたりすると、Google の対応はまた違うと思うのです。今回のスプリントやMozilla のケースは、フォーラム自体は機能していて、その一部に悪意ある第三者によるウェブスパムが行われたというケースだからこういう対応・結果になっているのだと推察します。
ですから私が言いたいのは、「ちょっとだけのスパムなら、仮にGoogleに見つかっても大丈夫!」なんて解釈はしないでください、ということです。