SEMリサーチ

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ディレクトリ登録と有料リンク問題 海外事情

先日記事で報じたグーグルが日本の一部のディレクトリ検索サイトに対して、掲載サイトへのリンクにnofollowを加えるよう通知した件について、では海外のディレクトリはどういった状況になっているのでしょうか。

有料リンクを排除したいGoogleの立場

前置き。有料リンクについて。Googleの立場としては「金銭がインセンティブとして作用しているリンクは評価したくない」「基準を明確に示すことでそれをくぐり抜ける輩が出てこないようにしたい」という思惑もあるわけです。それを反映してか、Google は有料リンクの判定・対応について一定基準に照らし合わせつつ、弾力的に運用しているようです(あまりに恣意的・主観的で合理性に欠けた判断をすることもありますけれど)。

有料審査モデル=有料リンクではない

つまり本記事で話題とする審査または掲載に課金するディレクトリサイトについても同様で、単純に審査過程を経て掲載されるビジネスモデルは有料リンクとする、といった判断がされるわけではなく、様々な状況証拠や実態に即して柔軟に個別判断がなされているということです。よく英語圏のフォーラムに『なぜYahoo! Directory Submitは有料リンク扱いされないんだ』という質問や不満を述べる書き込みをする方が必ず一定数の割合でいるのですが、単純にそのリンクの申請-掲載までのプロセスだけを述べて有料リンクか否かの判断をすること自体が適切ではありません。

年間掲載モデルのYahoo! Directory の扱い

Googleは単純に有料審査~掲載モデルを否定しているのではなく、先述した通り、品質・人気・信頼などの掲載サイトの品質面や、運用の実態など様々な観点から個別にディレクトリの有用性を判断しているようです。例えば、米Yahoo!のディレクトリであるYahoo! Directoryは、有料審査(掲載)サービス"Yahoo! Directory Submit"を提供しています。しかし日本のYahoo!ビジネスエクスプレスとはサービス提供条件及び料金体系が異なり、米国のそれは年間299ドルで、継続掲載するためには毎年299ドル必要です。また、米国版ディレクトリは掲載ページからサイトへのリンクが直リンク(計測用サーバ通さない、直リンク)になっています。

ある見方をすれば毎年299ドルを支払い続ければ直リンクが得られるので、だからこそ有料リンクではないかと指摘する一部のウェブマスターもいるわけですが、Google は一貫して Yahoo! Directory は問題視していません。

老舗ディレクトリにも明暗

1994年に設立された、これまた老舗のディレクトリであるBest of the Web Directory (以下、BOTW)も有料審査モデルを採用しているのですが、これまた掲載サイトにnofollow を付与することもなく、通常通り運営されています(BOTW も有料リンクじゃないかと不満を述べる人がいる)。

2000年以前に設立されたディレクトリ(Google登場以前から運用されてきた、検索サイトとしてのディレクトリ)は現在その多くが有料審査型のビジネスモデルを採用しているのですが、実はその多くは Google から問題視されていません。つまり、有料審査型のサイト掲載可否をしているディレクトリ自体が問題ではないことがわかります。

一方でGoogleは PageRank を下げる、インデックスから除外するなどのペナルティを科してきたディレクトリもあります。例えば1996年設立のJaydeはGoogleから有料リンクの指摘を受けたために現在は掲載サイトのリンクにnofollowを加えています。同様に1994年1月設立のこれまた老舗・Galaxyは、最盛期には PageRank 8 あったディレクトリですが、現在は大幅に下げられ、掲載サイトにも nofollow が自動的に追加されるようになっています。

そしてGoogleから先日指摘を受けたであろうディレクトリサイトに共通して見られた、地方のISPや新聞社等と提携して実現した、巨大な配信ネットワーク(≒有料リンクネットワーク)を構築していたディレクトリは海外にももちろんありましたが、大半は消滅しています(※ 米国は以前からGoogleの対応が厳しかった為)。

Yahoo! Directory と Galaxy の違いは何か

このように海外のディレクトリの運用状況も見ると、Google の価値判断基準というのも少し垣間見えてきます。この Galaxy や Jayde というのは表向き有料審査を掲げながら実態として何も審査していない、ブラックハット界隈の業界ではわりと有名なディレクトリでした。実際、私も過去にいくつかのサイトの掲載手続きを行ったことがあるのですが、適当に10ページ程度用意して申請すると簡単に掲載されてしまいました。このような杜撰さですから、掲載されているサイト全体の品質も当然、極めて低品質なものになります。おそらく Google は、掲載サイト全般の信頼性が著しく欠ける点なども見てペナルティを科したのだと推察されます。

逆に BOTW や Yahoo! Directory は一定の基準に満たないサイトは審査で実際に落としますし、著名どころはきちんと押さえて掲載しています。また本当に品質の高いサイトは申請せずとも勝手に掲載してくれます。これら(優良)ディレクトリ全般に見られることは、一部の掲載サイトに問題があることは確かなものの、全体として見れば一定の信頼に足るサイトになっていることが傾向としてあげられるかと思います。

優良ディレクトリでも大量コピーはNG

たとえ掲載・収録サイト全体が優れた品質であっても、それのデッドコピーすることは、コンテンツのオリジナルティの観点から推奨されませんし、また検索エンジンの順位操作を主目的としていると判断されればそれはGoogleから排除されます。その代表が2004年前後から問題が指摘されていたDMOZ (ODP) のクローン問題だったわけですが、10年の月日を経て、過去から何も学ばなかった一部のディレクトリサイトが同じ過ちを繰り返したことになります。

まとめ - 危ないサイトへの掲載を回避するために

総じて安全とみられていたディレクトリが今回のように有料リンク扱いされるような事態になったことで、リスクを回避したい、正攻法にSEOに取り組みたい担当者にとってみると、直接・間接問わず金銭がかかわるサイト掲載サービスに対して疑心暗鬼になるかもしれません。しかしGoogleも(良い意味でも、悪い意味でも)杓子定規な判断はしませんので、判断するポイントとして、実態として構築されるリンクスキーム(形成されるリンクネットワーク)がどのように発生しているのか、また自分が掲載を望んでいるサイトには他にどんなサイトが紹介されているのか、といったポイントを押さえておくと、危険を回避できるのではないでしょうか。

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