「良質なコンテンツを作成すれば自然と検索上位に表示される」ほど現状の Google は賢いわけではありませんので検索エンジン技術を考慮した設計・制作・運用(≒SEO)が求められます(参考記事:「SEO終了のお知らせ」という人はSEOの本質を理解していない)。同様に良質だからと勝手に広く配信・拡散されるわけでもありません。作成した後の配信(Distribution/Outreach)も検討しなければなりません。つまり、発信した情報のファインダビリティ(発見性)を高めるための努力も行う必要があるのです。
今回は時期と時間と場所について。
オーディエンスの興味・関心が高い時期を探る
世の中の話題(ニュースや出来事)にあわせてコンテンツの配信を考えることです。例えば11月11日に検索エンジンマーケティングのイベントが開催されますが、普通の(何も業界的話題がない)時よりもこのイベントの前後にあわせて関連するSEOやリスティング広告の記事を発信した方が、より閲覧※される可能性があります。クリスマスプレゼントの選び方的な記事をゴールデンウィーク(5月)に流すよりも、街全体がクリスマスムードになってくる時期に配信した方がより関心が高く閲覧する人も多いのと同じことです。いつ、どんなコンテンツをどんな切り口で企画・制作していくのかある程度長期的な予定を立てるエディトリアル・カレンダーの作成を検討しても良いでしょう。
オーディエンスが閲覧する時間・曜日を考える
メールマーケティングの分野では古くから行われていることかと思いますが、配信する曜日・時間をよく考えることです。コンテンツが出来上がったから早速公開しようではなくて、公開時間やその配信の時間もベストなタイミングを探ってみましょう。
例えばあるサイトで公開した記事を Facebook 公式ページ及び Twitter でお知らせする場合、過去1年間のデータを総合すると(AM0:00 - AM12:00 の範囲であれば) Facebook は 08:00-09:00、Twitter は 09:00-10:00 の時間に配信した方が、それぞれ他の時間帯よりもおおよそ20%ほど多くリーチし、反響率も高いことがわかっています。はてなブックマークのホッテントリ入りを考えて記事を書かれている方は、きっと配信時間をよく考えて(ちょうどブックマークが集まる時間帯)いらっしゃるのではないでしょうか。
これは自分のサイトのオーディエンスの日常生活や利用デバイス、アクセス頻度、取扱商材など多数の変数により最適な配信時間・曜日は変わってきますので、いつがベストなのかは各人で探っていただく必要があります。
Twitter と Facebook と Google+ は違う
Facebook や Twitter の公式アカウント運用業務に携わっていらっしゃる方はよくご存じかと思いますが、「ソーシャルメディア」でも、そこにいるユーザーは案外違うので、同じ投稿をそのまま各メディアに載せても、反応が全然違うことがあると思います。私は本サイト(SEMリサーチ)での更新記事は上記3つのソーシャルアカウントから配信しているのですが、データを集計すると Twitter で反響率が高くても Google+ では全くダメ、逆に Twitter や Facebook ではほとんど反応しないのに Google+ のユーザーだけはたくさん +1を押したりシェアをするといったことが観察されます。
オーディエンス属性の違い、クリエイティブ、投稿する時の文章、使用したサムネイルなど様々な要因も絡んでくるかと思いますが、先述した時間と時期、さらに閲覧使用デバイスも考えて、配信を考えてみると良いでしょう。
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「これをやれば間違いない」という方法は残念ながらありませんので、自分の会社にあった方法を探していただくしかありません。