2014年10月、Google が検索結果画面でドイツ新聞社や雑誌社の Webページの抜粋(スニペット)を表示しない決定をしてから2週間あまりが経過した23日、のしかかる強力な経済的圧力に屈したVG Media はスニペットを元通り検索結果に表示するよう Google に「要請」する事態となった。
cf. Googleニュース・スペイン語版が閉鎖。AEDEは「閉鎖を中止」させるようスペイン政府とEU競争当局に要請(2014/12)
VG Media の声明によると、Google がドイツメディアの抜粋を検索結果から削除した後、検索トラフィックが大幅に下落し、会社存続の危機にかかわるほど深刻な経済的損失が発生しているという。Google は欧州の検索市場で 90%近くのシェアを握っている。
VG Meidia に加盟する200以上のドイツの出版社は、検索結果に抜粋を掲載することで間接的・直接的に得ている売上の最大11%を支払うよう求めていた(参照:グーグル、検索結果にドイツWebメディアの抜粋表示を停止、民事訴訟受けて)が、Google がスニペットを非表示にするという対抗措置を取った。VG Media は「Google 検索結果への掲載を続け、かつ、訴訟をする」という戦略を選んでいたが、自分の首を絞める結果となった。
Google はこの論争において「我々は出版社に価値あるトラフィックを流しており、読者の獲得と売上に貢献している」と反論していたが、この主張の正しさが証明されたともいえるだろう。抜粋再表示要請にあたり、VG Media は掲載料などの対価を Google に求めていない。
ただし VG Media は Google との闘争をあきらめているわけではなく、来年にも最終結論が出る ドイツ特許商標庁(German Patent and Trademark office)の判断まで一時休戦としたい意向だ。
VG Media
Google lehnt „Waffenruhe“ ab - Presseverlage beugen sich Druck Googles und lassen VG Media Gratiseinwilligung für Rechtenutzung erteilen
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VG Media「Google 金払え」---> Google 「いやです」「訴訟してくるんなら、スニペットを表示しません」 ---> VG Media 「スニペット表示してくださいお願いします」という流れになります。Google は VG Media 加盟メディアに対して、検索結果に掲載するか、権利を守るために外すかの選択を与えたのですが、 VG Media は「掲載する」を選択したうえで訴訟起こしてるんですよね…。