米Google は2014年11月18日、検索結果においてモバイルフレンドリーなWebサイトであることを示すラベルを表示する機能を正式に導入した。日本国内を含む全世界に適用される。
2012年以後、これまで国内外で何度かテストが実施されてきたスマホ対応アイコンが正式導入された。従来はスマホを示すアイコンで表示してきたが、最終的に "Mobile-friendly" という文字列をスニペット(検索結果の説明文表示欄)の先頭に表示することで落ち着いた。
検索利用者は検索自体が目的ではなくて、必要な情報を求めて検索をしている。検索結果をクリックした先のページがモバイル環境で閲覧が困難であれば、「情報を得る」という目的を果たすことはできず、探すという行為の体験も損なわれることになる。こうした背景から Google は、検索利用者にモバイルからも問題なく閲覧できることを示す表示を導入することを決定した。
cf. Google検索結果、スマホ「非対応」サイトを表すアイコン表示をテスト
Google、スマホ対応サイトを示すアイコンを検索結果に表示
Google によると、モバイルフレンドリーのラベルが表示される基準は「Flashなどのモバイル環境で閲覧できない技術を用いていないこと」「ズームしなくても十分に読める程度の大きさのテキスト」「ユーザーがズームや横スクロールせずともコンテンツを閲覧できること」「目的のリンクをタップできるように十分なスペースを持って配置されたリンク」などが挙げられている。
cf. グーグル、「モバイルユーザビリティ」レポートを提供開始、ウェブマスターツールから利用可能
Google は先月にもモバイルユーザビリティ診断ができるツールを提供するなど、ウェブマスターにモバイルでの検索体験を意識したウェブサイトを構築するための啓蒙・教育に力を入れると共に、こうしたモバイルのユーザーエクスペリエンスを検索順位に反映させようという姿勢を見せている。
公式ブログによると今後数週間をかけて全世界に適用されていくとのことだが、11月21日時点で米国内において実際に Mobile-friendly のメッセージが表示されることをスマホ実機で確認することができた。
Helping users find mobile-friendly pages
http://googlewebmastercentral.blogspot.com/2014/11/helping-users-find-mobile-friendly-pages.html
Google Officially Launches “Mobile-Friendly” Labels In Mobile Search Results
検索ユーザーがモバイル フレンドリー ページを見つけやすくするために
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最近、モバイルユーザーエクスペリエンスが検索順位を決めるシグナルとして導入されるか否かの議論があって、Google は否定していました。
しかしこの手の議論は過去にも Google と SEO側の間で交わされていて、同じことの繰り返しだなというのが私の所感です。つまり、『Googleが定義するモバイルユーザーエクスペリエンス』と、Web制作関係者やSEOの人達が主張するモバイルユーザーエクスペリエンスの定義が違うので、Google としては否定するしかないのです。ただ、私たち(ウェブマスター)の視点から、その要素が(Googleがどう定義しようと)ユーザーエクスペリエンスの問題として処理するべきことであり、その解決が間接的に検索順位に(良い方向で)反映されるならば、それはもう検索順位に関係するシグナルであると捉えればいいんじゃないでしょうか。