SEMリサーチ

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SEO業界24年目

毎年恒例の記録用の記事です。業界24年目。今年は新型コロナの影響もあり海外出張はすべてキャンセル、オフィスに行ったのも3月以降は数える程度でした。もっとも最近は海外出張が多くてオフィスにいないことも多かったので、仕事場が海外から自宅に変わっただけの違いしかありませんでした(笑)。

 

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以下、今年の感想など。(どうでも良い話ばかりです)

 

日本語文章のリハビリ問題

私の文章を書く速度は、おおよそ 5,000文字/30分です。時間あたり1万文字。平均的な速度を知らないのですが、たぶん平均よりは速いと思います。正確にいうと「それくらいの速度だった」という過去形です。最近は海外出張が多くてメール程度なら日本語より英語の方が速いくらいになってしまい、日本語文章を書くのも遅くなってしまいました。

 

たとえば、以下2つの記事はリハビリのために時間を計測して書きました。

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どちらの記事も、60分以内に完成させることを目標にPCに向かったのですが、結果として前者(上級編)は86分、後者(新卒入社向け)は69分と、それぞれ26分、9分の大きなロスが発生しました。たった26分と思うかもしれませんが、私は26分あれば記事をもう1つ追加で書くことができますし、9分あれば、私はクライアントから頼まれた質問の2つや3つにメールで回答できます。だから大きな損失です。

 

そんなわけで、来年は日本語の情報発信を(私が満足するレベルまで日本語文章能力が回復するまで)少しだけ増やす予定です。なお、イベントのバーチャル開催が増えたおかげで英語の講演オファーは増えたので、英語プレゼンも増やします。コアな専門家が集まった小規模勉強会で話すので、もし見かけたらチャットで教えてください。

 

SEOの手法・フレームワークが古い問題

国内外を問わず、私が最近気になる問題は「検索エンジンが進化して検索を取り巻く環境が大きく変化しているにもかかわらず、SEOの手法やフレームワークは古い時代のままで改善されない」ことです。

さすがにキーワード難易度指数(KDI = Keyword Difficulty Index)やPageRank、Alexaランクといった指標は絶滅しましたが、検索クエリまわりは相変わらずという印象です。

たとえば私は月間平均検索ボリューム(Googleキーワードプランナーが表示する検索数の情報)を最近まともに見たことがありません。GSCのクリック率を参照すべきです。

自分がまったく知らない分野・領域のことで相談されたら、検索クエリを見るのではなく書籍や過去の新聞・雑誌記事など論点が整理された情報源にアクセスしてトピックを把握します。目的は検索クエリを含むページを作成することではなく、閲覧者が課題を解決し、前進する手助けをすることにあるからです。

また、その分野の第一人者の人物と、”有名だけど無能”な人物を探す場合もあります。検索クエリが存在することと、それが市場を反映したニーズであるかは別問題のケースがあるからです。

コンテンツの品質を相談されたら、競合を調べるのではなく、Googleの価値判断基準(最低要求水準)を探しにいきます。最初に「よい」を定義しなければ、コンテンツ改善の方向性は定められないからです。競合を真似ることは仕事ではありません。

これらは、今日の検索サービスの役割や検索アルゴリズムのトレンド、検索行動を踏まえた結果、時代に合わせて変えるべきと自分で考えて判断した結果です。SEOそのものではなく、検索サービスや検索利用者、Webサイトという、エコシステムにかかわる三者それぞれの視点から常に考える習慣をつけることが、自分の日常業務が本当に適正なのかセルフチェックする機会を創り出すと思います。「SEOの仕事をしている気分」になるだけの業務は排除しなければなりません。

 

外部リンク専門家がリンクのことしか話せない問題

現在も有料リンクを販売している専門業者は世界中にいるのですが、私には長年の疑問が1つだけあります。どうして彼らは、外部リンクのことしか話せないんでしょうか。何度か(よくそいつをイベント講演に招いたな!というくらいな)外部リンク販売会社のスペシャリストによる講演を聴いたことがあるのですが、共通して彼らは"SEOの質問"に答えられない。今年もあるバーチャルイベントのとある外部リンクセッションがあり、終了後のQandAでの参加者からのSEOの質問(そんなに難しくない、私なら即答する)に「ぼくはわからないんだ」と答えていてびっくりしました。

外部リンク専門会社の場合、リンク以外のことは顧客から一切質問されることがないから?でもSEOそのものがわからないと、適切なリンクを提供出来ないと思うんです。

 

検索順位取得ツールの問題

海外製の検索順位取得ソフトウェアで日本語キーワードが正確に取得出来るものがあれば、その7割くらいはきっと私のアドバイスのおかげに違いありません。それくらい貢献したつもりです。特に、昔からあるソフトなら間違いなく私がテクニカルサポートとフィードバックを大量に送った結果です。(そうした経緯もあり)この15年は、もっとも私の意見を取り入れてくれた、ある会社のツールだけ愛用していました。しかし先日、ちょっと時間ができたので20社ほどのランキング取得関係ソフトのトライアルを申し込んだのですが、進化にとても感動しました。中国語と日本語が混ざっているソフトが一部ありましたけど、概ねアジア言語のサポートは問題ありませんでした。エージェンシーの立場だと使わないけどインハウスSEO担当者だったら使いたいと思うツールもありました。このあたりは来年、記事で適当に紹介したいと思います。ただ、全体的に値段が高くて個人だと手が出せない(昔は平均30ドル、高機能なもので49ドルだった)。

 

 

 

 

 

 

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