アドワーズ広告の最低入札単価が50円からと大幅値下げ。Overture への対抗か
Google が提供する クリック課金型(CPC: Cost Per Click)広告サービス、アドワーズ広告は 5日、キーワードに対する広告料金の最小 CPC(最も安いクリック単価) を従来の 50円から 7円に大幅に引き下げた。また、人気キーワードに対して設定されている最低 CPC も 最高金額は 200円となった。
アドワーズ広告では、広告主が広告を表示させたいキーワードに対して、CPC を設定する。この CPC の金額と表示する広告のクリック率(CTR)によって掲載順位が変化する仕組みだが、設定できる最低の CPC は市場価格と過去のデータによってキーワード毎に異なる。ただし、どんなキーワードでも最低 50円の CPC が設定されていた。
また、人気の高いキーワードの場合は最小 CPC も高く設定されており、キーワードによっては 200円や 300円の最小 CPC が設定されている場合もあり、他の CPC 型の課金をする広告媒体や CPM広告の CPC と比較すると広告料金が高く感じられることがあった。
今回の料金改定により、この最小 CPC が引き下げられ、最低 CPC が一気に 7円に引き下げられた。また、人気のあるキーワードに設定される最小 CPC も上限が 200円になるように変更された。
この変更により、50円の CPC が高く感じられていた中小企業や個人事業者にとってもアドワーズ広告がより使いやすいものとなる。また、人気キーワードについても最初に設定される最小 CPC が 200円になったことでより多くの企業が参加しやすい状況になると共に、人気キーワードの適正な CPC が市場によって決定される機会が広がったことになる。
日本の PPC 市場ではまもなくサービス開始を行う予定であるオーバーチュアが最低価格を 35円としており、今回の料金改定はオーバーチュアに対する対抗と共に、サービスイン前に多くの顧客を獲得したいという Google 側の戦略が伺える。