Bloomberg Business の報道によると、米Twitter は2015年2月4日、firehose データアクセスの提供について米Googleと合意に達した。金額などの詳細は不明。Google は パブリックツイート(Firehose)にアクセスできる権限を得ることで、ツイートをリアルタイムにインデックスして検索結果に表示することが可能となる。
Google が Twitter と再契約、リアルタイム検索復活へ
Bloomberg の報道によると、両社のエンジニアがプロジェクトを勧めており、Google は2015年前半を目標に リアルタイムツイート検索機能を追加する計画という。
Google は2009年に Twitter と提携し、ツイートのリアルタイム検索の提供を開始した(2010年には日本語のツイート検索にも対応)。2011年7月2日にその契約終了期限を迎えたが、両社は契約延長で合意に達せず、リアルタイム検索も終了していた。当時は経営資源や将来の事業戦略を自社でコントロールしたかった Twitter が、巨大検索企業との契約更新を拒んだと言われている。リアルタイムデータへのアクセス権限を失った後も、Google はウェブクローラでツイートのインデックス登録を試みているものの、完全にリアルタイムで取り込むには至っていなかった。3年と半年あまりの空白の期間を経て、再び両社が手を結ぶことになる。
Twitter は Yahoo!、Microsoft(Bing)、Yandex 各社とも Firehose のデータアクセス提供の契約を結んでおり、各社それぞれリアルタイムにツイートを検索できるサービスを提供中だ。
解説
オーディエンスリーチを増やすことでビジネスをスケールさせたい Twitter としては、検索エンジン各社と提携して、ログアウトした(あるいは Twitter を利用していない)ユーザーを検索チャネルで取り込んだ方が得策だ。オーディエンスを増やせば、同社が販売する広告の価値も高めることができる。利用者数や閲覧数などの主要指標で成長ペースが鈍化しつつあった Twitter は創業以来、検索エンジンクローラによる twitter.com へのアクセスを許可してこなかった同社だが、2014年前半には方針を一部変更し、人気トップ5万のハッシュタグ検索結果ページをインデックスさせることでオーガニック検索トラフィックを約10倍に増やしてきた。世界最大の検索会社との再契約は、同社にとっても朗報であり、投資家たちの不安もいくらか払拭できるに違いない。
一方 Google はリアルタイムストリームへアクセスできる権限を再び得ることで、検索順位の参考にする新しいシグナルを利用する道も開ける。過去に Google は、Twitter の発言主のオーソリティやリツイート回数といった要素をオーガニック検索のシグナルに利用していることを明言していた。
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Twitter Reaches Deal to Show Tweets in Google Search Results
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Yahoo!リアルタイム検索はスパムツイート対策が甘いので検索キーワードによっては使い勝手が悪いことがあるので、Google に期待したいところです。